自民党デジタル社会推進本部web3プロジェクトチームが、4月12日、「web3ホワイトペーパー ～ 新たなテクノロジーが社会基盤となる時代へ ～」をとりまとめました。
「web3 政策は、ブロックチェーン領域に閉じたものとしてではなく、例えば、フィジカル空間との連動性を意識したメタバースや、新たなデジタル経済圏のエンジンとなり得る AI との連動性を意識して推進される必要がある。まずは、web3、メタバース、AI といった複数のテーマが連動・共働する領域が生み出す価値や、新たな課題を整理するための検討を、省庁横断的な形で開始すべきである。」とされています。
自由民主党デジタル社会推進本部が発表した「web3ホワイトペーパー2024」は、web3技術を活用して日本がデジタルイノベーションのリーダーとなるための戦略と政策を詳述しています。この提案書は、安全かつ革新的なビジネス環境の構築を目指し、以下の主要なテーマに焦点を当てています。
政策開発とビジョン
日本はweb3ビジネス環境の整備に向けて積極的な政策を展開しており、国際的なフロンティアとしての地位を築くための一連の施策を進行中です。これには、革新的な取り組みと安全性を両立させるための環境整備が含まれます。
テクノロジーの統合とSociety 5.0
「Society 5.0」構想に基づき、AIやIoTなどの技術をweb3と統合し、デジタルと物理空間が融合した新しい社会システムの実現を目指しています。これにより、経済発展と社会問題の解決が同時に進むことが期待されます。
国際協力と標準化
日本はデジタル経済のガバナンスにおいて国際的なルール作りへの貢献を強化しており、信頼性の高いデジタル経済を支えるインフラとしてのブロックチェーンの重要性を強調しています。
緊急かつ将来の課題
VC（検証可能なクレデンシャル）やDID（分散型ID）の利用促進、ブロックチェーン関連ビジネスへの投資促進、デジタル資産に関する税制の見直しなど、直ちに対処すべき多くの規制やインフラの課題について議論しています。
DAOとNFTの推進
日本国内でのDAOの利用促進やNFT市場の育成に向けた環境を整備し、起業家が活躍できる場を提供することが強調されています。
ライセンスと規制
国際的な規範に合致しつつ、イノベーションを阻害しないよう適切なライセンス実践と規制環境の確立が求められています。
このホワイトペーパーは、日本がグローバルなweb3領域でリーダーシップを確立しようとする意志を示すとともに、国内外の課題に対応するための具体的な行動計画を提供しています。日本政府はデジタル革新の最前線に立ち、国際的な協調を通じて新たなデジタル社会の構築を目指しています。