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提案書のNG表現・言い換え集 ― 入札で点を落とす曖昧・責任回避・誇張の言葉と直し方

提案書のNG表現とは、何をするか、誰が責任を持つか、どの程度かが読み取れず、評価者が点を付ける根拠にならない言葉です。入札・プロポーザルの提案書で点を落としやすい表現を、「適切に対応します」などの曖昧な表現、「努めます」「検討します」などの責任を避ける表現、「業界トップクラス」などの誇張した表現の3つに分け、弱い理由と言い換え例を一覧表にしました。言い換えは自社が実際に約束できる範囲で行い、条件付きの内容は条件を明記します。推敲や生成AIでの書き直しの基準にも使えます。

執筆:村井宗明(元文部科学大臣政務官・AIエンジニア)公開:更新:読了目安:約2分

要点(結論)

提案書で点を落としやすい表現を「曖昧な表現」「責任を避ける表現」「誇張した表現」の3つに分け、弱い理由と言い換え例を一覧にします。言い換えは、自社が実際に約束できる内容の範囲で行ってください。

このページの目次
  1. 曖昧な表現
  2. 責任を避ける表現
  3. 誇張した表現

曖昧な表現

NG表現 なぜ弱いか 言い換え
適切に対応します 何をするかが不明 問い合わせは受付当日中に一次回答し、3営業日以内に回答案を提出します
定期的に報告します 頻度と形式が不明 月1回の定例会で、進捗表と課題一覧を書面で報告します
必要に応じて 誰がいつ判断するかが不明 進捗が計画から1週間以上遅れた場合は、管理責任者が3日以内に対策案を提示します
充実した体制で臨みます 人数・役割・経験が不明 管理責任者1名、担当者3名の計4名を配置し、うち2名は同種業務の経験者です
様々な手法を用いて 手法の名前がない 住民アンケートとグループインタビューの2つの手法を用います
早期に 期限がない 契約後2か月以内に
数多くの実績があります 件数・規模・類似性が不明 過去5年間に自治体向け同種業務を12件受託しています(うち人口5万人規模の団体が4件)

責任を避ける表現

NG表現 なぜ弱いか 言い換え
努めます 結果を約束していない 〜します(約束できる範囲に限定して言い切る)
検討します 結論が未定 着手後1か月以内に3案を比較し、発注者と協議のうえ決定します
可能です/できます 実施するとは書いていない 実施します
予定です 確定していない印象 実施します(不確定な場合は「〇〇の条件が満たされた場合に実施します」と条件を明記する)
協力して進めます 責任者が不明 当社の管理責任者が工程全体の責任を持ち、発注者の確認が必要な事項は週1回まとめて依頼します
状況を見ながら判断します 判断基準がない 利用率が目標の8割を下回った場合は、周知方法を見直す追加策を実施します

誇張した表現

NG表現 なぜ弱いか 言い換え
業界トップクラスの 根拠がなく疑念を招く 〇〇の認定を取得しており、同種業務の受託件数は過去5年間で12件です
必ず成功させます 根拠のない断言 過去の同種業務で用いた手順を適用し、各段階で発注者と成果を確認しながら進めます
万全のセキュリティ 何をしているかが不明 作業端末の暗号化、アクセス権の限定、作業記録の保管の3点を実施します
劇的に改善します 程度が不明で検証できない 窓口の平均待ち時間を、現状から〇割程度短縮することを目標とします
最先端の技術で 技術名がない 〇〇(技術名)を用いて、紙の申請書の入力作業を自動化します
唯一の/他社にはない 確認できない比較 当社の特徴は、〇〇と〇〇を同じ担当者が一貫して行う点です

よくある質問

Qすべてを言い切ると、守れなかったときのリスクが心配です。

A

言い切るのは自社が確実に実施できる範囲に限り、条件付きの内容は「〇〇の場合は〇〇します」と条件を明記してください。曖昧な表現でリスクを避けるより、条件を明示するほうが評価者からの信頼を得られます。

検索でよくある疑問

Q提案書で「検討します」と書くのはダメ?

A

「検討します」は結論が未定であることを示すため、評価者は何が実施されるのかを判断できず、点を付けにくくなります。「着手後1か月以内に3案を比較し、発注者と協議のうえ決定します」のように、期限・手順・決め方を示して言い換えます。「可能です」「予定です」も実施するとは書いていないため、約束できる範囲で「実施します」と言い切ります。

Q提案書で「業界トップクラス」「万全の体制」と書いてはいけない?

A

根拠のない誇張は、評価者に疑念を抱かせ、検証もできないため評価につながりにくい表現です。「業界トップクラス」は取得している認定や受託件数などの事実に、「万全のセキュリティ」は「作業端末の暗号化、アクセス権の限定、作業記録の保管の3点を実施します」のように具体策に置き換えます。「唯一の」「他社にはない」も確認できない比較のため避けます。

Q提案書の曖昧な表現はどう直す?

A

何を、いつまでに、どのくらい、誰がするかを数値や固有名詞で補います。例えば「定期的に報告します」は「月1回の定例会で、進捗表と課題一覧を書面で報告します」、「早期に」は「契約後2か月以内に」、「様々な手法を用いて」は手法の名前を挙げる、という直し方です。体制なら人数・役割・経験を書き、実績なら件数・規模・類似性を示します。

参考資料

法令・制度の記述は、次の一次資料・公的資料で確認しています。