第3章第5節 その他の施策(豊かな生活環境)
道の駅・自動運転・防災・マイナカードまで|生活環境のその他施策84項目
第3章第5節「その他の施策の推進」の2つ目は「2.豊かな生活環境」です。ここには、「イ.持続可能な生活インフラの実現」の(1)〜(48)と、「ウ.地域の暮らしの満足感向上」の(1)〜(36)、あわせて84項目の施策名が並んでいます。交通・道路・防災・自動運転から、相談・防犯・医療情報・マイナンバーカードまで、暮らしに身近な施策を、テーマごとのまとまりに分けて表とやさしい解説で読みます。
このページの要点
- 19-1「イ.持続可能な生活インフラの実現」の最初は、食料提供システム、テレビ視聴環境、国境離島、協働型都市再生、エリアマネジメント、国土利用、生活道路と交通安全、自転車、住宅団地の再生。
- 19-2イ(11)〜(17)は、ローカル鉄道の再構築、路面電車、歩行空間のオープンデータ、道路空間の再配分による物流対策、国公有財産・遊休地の活用、PPP/PFIによるフェーズフリーな施設整備。
- 19-3イ(18)〜(31)は、避難所の防災機能、防災・減災・国土強靱化、密集市街地、防災気象情報、空港・港の防災活用、災害廃棄物、学校施設、地籍整備、被災者支援のデジタル化。
- 19-4イ(32)〜(41)は、ロボット配送、消防の新技術、地域の建材、道路管理、新たなモビリティ、バスタ、自動運転、物流拠点、空飛ぶクルマ。
- 19-5イ(42)〜(48)は、インフラの集約・再編、浄化槽、高規格道路・幹線鉄道・港湾・空港のネットワーク、地方公共団体のデータとAI活用。
- 19-6「ウ.地域の暮らしの満足感向上」の(1)〜(11)は、官公需の入札制度、「道の駅」第3ステージ、地域の担い手、法テラス、ODR、孤独・孤立、人権、再犯防止・更生保護・保護司、相談委員等の連携。
- 19-7ウ(12)〜(18)は、救急需要、気候変動に対応した暮らし空間、地域防犯、警察のデジタル化、地方消費者行政、国民運動「デコ活」。
- 19-8ウ(19)〜(28)は、医療・介護情報の共有基盤、データ連携基盤、気象データ、Well-being、i-都市再生、空き家対策、水道スマートメーターでの見守り、建築・都市のDX、ICTリテラシー。
- 19-9ウ(29)〜(36)は、マイナンバーカード(運転免許証との一体化・行政カード化・スマホ搭載)、DMP・サービスカタログ、相談チャットボット、デジタル活用推進事業債、地域社会DX。
19-1生活インフラとまちの維持 ― イ(1)〜(10)#
Q地域未来戦略の「持続可能な生活インフラの実現」には、どんな施策が並んでいますか?
答え:「2.豊かな生活環境」は「イ.持続可能な生活インフラの実現」(1)〜(48)と「ウ.地域の暮らしの満足感向上」(1)〜(36)で構成される。イの最初の10項目は、食料提供システム、テレビ視聴環境、特定有人国境離島地域、協働型都市再生、エリアマネジメント、国土利用・管理、道路の安全、自転車ネットワーク、住宅団地の再生。人口減少下に適応した国土利用・管理や、エリアマネジメントによる地域経営・公共空間の利活用が挙げられている。
原文 地域未来戦略 (p.47〜48)
2. 豊かな生活環境
イ. 持続可能な生活インフラの実現
(1) 円滑な食料入手に向けた食料提供システムの構築
(2) 放送ネットワークの強靱化等によるテレビ視聴環境等の確保
(3) 特定有人国境離島地域の地域社会維持の実現
(4) 民間事業者等の公共貢献をいかした持続可能な協働型都市再生
(5) 持続的なエリアマネジメントによる地域経営、公共空間の更なる利活用
(6) 人口減少下に適応した国土利用・管理の推進
(7) 生活道路等における人優先の安全・安心な通行空間の整備等の推進
(8) 安全・安心に暮らせる道路交通環境の整備等の推進
(9) 自転車ネットワークの活用によるグリーンモビリティタウン
(10) 若年世帯を含む多様な世帯が生き生きと暮らすことのできる住宅団地の再生

地域未来AIの開発者・記事の著者の解説
「2.豊かな生活環境」は、第3章第2節の「豊かな生活環境の実現」と同じ考え方で、第2節の柱に入らなかった施策を並べた部分です。前半「イ.持続可能な生活インフラの実現」は、人口が減っても暮らしの土台を保つための施策です。原文には施策名しか書かれていないので、ここでも名前から読み取れる範囲の一般的な説明にとどめます。
| 番号 | 施策名(要約) | ひと言でいうと |
|---|---|---|
| (1) | 円滑な食料入手に向けた食料提供システム | 食料を手に入れにくい人に届く仕組み |
| (2) | 放送ネットワークの強靱化等 | どこでもテレビが見られる環境を保つ |
| (3) | 特定有人国境離島地域の地域社会維持 | 国境近くの人が住む離島の暮らしを守る |
| (4) | 民間事業者等の公共貢献をいかした協働型都市再生 | 民間の力も借りてまちを再生 |
| (5) | エリアマネジメントによる地域経営、公共空間の利活用 | 地区ぐるみでまちを運営し、広場や道を活用 |
| (6) | 人口減少下に適応した国土利用・管理 | 人が減る時代の土地の使い方・管理 |
| (7) | 生活道路等の人優先の通行空間 | 住宅街の道を歩行者に安全に |
| (8) | 安全・安心な道路交通環境の整備 | 交通事故を減らす道路づくり |
| (9) | 自転車ネットワークによるグリーンモビリティタウン | 自転車で移動しやすい環境にやさしいまち |
| (10) | 多様な世帯が暮らせる住宅団地の再生 | 古くなった団地に若い世帯も呼び込む |
(3)の特定有人国境離島地域は、日本の国境近くにある人が住む離島のうち、法律に基づいて特に地域社会の維持が必要とされた地域のことです。島に人が住み続けることが、国の領域を守ることにもつながります。
(5)のエリアマネジメントは、住民・地権者・事業者などが協力して、特定の地区の価値を高めるためにまちを運営する取組です。道路や広場など公共空間でイベントを開いたり、にぎわいをつくったりします。
(10)の住宅団地は、昔に一斉に入居したため住民が一斉に高齢化しやすいという特徴があります。「若年世帯を含む多様な世帯」が暮らせるように再生することが施策名に表れています。
ポイント
- 「2.豊かな生活環境」は「イ.持続可能な生活インフラの実現」(1)〜(48)と「ウ.地域の暮らしの満足感向上」(1)〜(36)で構成される。
- イの最初の10項目は、食料提供システム、テレビ視聴環境、特定有人国境離島地域、協働型都市再生、エリアマネジメント、国土利用・管理、道路の安全、自転車ネットワーク、住宅団地の再生。
- 人口減少下に適応した国土利用・管理や、エリアマネジメントによる地域経営・公共空間の利活用が挙げられている。
よくある疑問
Q「食料提供システム」とは何ですか?
原文の施策名は「円滑な食料入手に向けた食料提供システムの構築」です。一般には、近くに店がない、経済的に苦しいなどの理由で食料を手に入れにくい人に、食料が届くようにする仕組みのことと考えられます。具体的な内容は所管府省庁の公表資料で確認してください。
19-2鉄道・道路空間と公有地の活用 ― イ(11)〜(17)#
Qローカル鉄道の再構築やPPP/PFIによるフェーズフリーな施設整備とは何ですか?
答え:イ(11)〜(17)は、ローカル鉄道の再構築、路面電車、歩行空間のオープンデータ、道路空間の再配分による物流対策、国公有財産・遊休地の活用、PPP/PFIを活用したフェーズフリーな施設整備に関する施策。路面電車の走行空間の整備等により、地域のにぎわいや安心して暮らせる生活環境を創出する。地方公共団体が所有する複数の遊休地の効果的な活用を進める。
原文 地域未来戦略 (p.48)
(11) ローカル鉄道の再構築
(12) 路面電車の走行空間の整備等による地域のにぎわいや安心して暮らせる生活環境の創出
(13) 歩行空間等のオープンデータを活用した移動支援サービスの普及・高度化
(14) 道路空間の再配分による新しい物流対策
(15) 地域における国公有財産の総合的活用の推進
(16) 地方公共団体が所有する複数の遊休地の効果的な活用
(17) PPP/PFI を活用したフェーズフリーな施設整備等の推進

地域未来AIの開発者・記事の著者の解説
この7項目は、地域の交通と、国や自治体が持つ土地・建物の生かし方がテーマです。
| 番号 | 施策名(要約) | ひと言でいうと |
|---|---|---|
| (11) | ローカル鉄道の再構築 | 利用者が減った地方の鉄道のあり方を見直す |
| (12) | 路面電車の走行空間の整備等 | 路面電車でにぎわいと暮らしやすさを |
| (13) | 歩行空間等のオープンデータを活用した移動支援 | 段差などのデータで車いすの人などの移動を支援 |
| (14) | 道路空間の再配分による新しい物流対策 | 道路の使い方を変えて荷物の積み下ろしなどに対応 |
| (15) | 地域の国公有財産の総合的活用 | 国や自治体の土地・建物をまとめて生かす |
| (16) | 自治体所有の複数の遊休地の効果的な活用 | 使われていない土地をまとめて活用 |
| (17) | PPP/PFIを活用したフェーズフリーな施設整備 | 民間の力で、普段も災害時も役立つ施設を |
(11)のローカル鉄道の再構築は、利用者が大きく減った鉄道について、地域と鉄道事業者が話し合い、鉄道を残して活性化するのか、バスなど別の交通手段にするのかも含めて、地域に合った交通のあり方を考え直すことと読めます。
(13)のオープンデータは、誰でも自由に使えるように公開されたデータです。歩道の幅や段差、エレベーターの位置などのデータが公開されれば、アプリなどで移動しやすいルートを案内できます。
(17)のPPP/PFIは、公共施設の整備や運営に民間企業の資金やノウハウを生かす手法です(PPPは官民連携全般、PFIはその代表的な手法の一つ)。フェーズフリーは、「普段(日常)」と「もしも(災害時)」というフェーズ(段階)を分けずに、どちらでも役立つようにものや施設を考える考え方です。たとえば、普段は公園やスポーツ施設として使い、災害時には避難場所や物資拠点になる施設です。
ポイント
- イ(11)〜(17)は、ローカル鉄道の再構築、路面電車、歩行空間のオープンデータ、道路空間の再配分による物流対策、国公有財産・遊休地の活用、PPP/PFIを活用したフェーズフリーな施設整備に関する施策。
- 路面電車の走行空間の整備等により、地域のにぎわいや安心して暮らせる生活環境を創出する。
- 地方公共団体が所有する複数の遊休地の効果的な活用を進める。
よくある疑問
Qフェーズフリーとはどういう意味ですか?
「平常時」と「災害時」という段階(フェーズ)の区別をなくし、普段使っているものや施設が、そのまま災害時にも役立つようにする考え方です。原文では、PPP/PFIを活用してフェーズフリーな施設整備等を進めることが挙げられています。
19-3防災・減災と国土強靱化 ― イ(18)〜(31)#
Q地域未来戦略の「その他の施策」には、どんな防災・減災の施策がありますか?
答え:イ(18)〜(31)は、避難所の防災機能強化、防災・減災・国土強靱化、密集市街地、防災気象情報、空港・港の防災活用、災害廃棄物、警察、学校施設、地籍整備、地域工務店、被災者支援のデジタル化に関する施策。再生可能エネルギーを活用して避難所等の防災機能を強化する。災害からの迅速な復旧・復興やインフラ整備に資するものとして、地籍整備を推進する。
原文 地域未来戦略 (p.48)
(18) 再生可能エネルギーを活用した避難所等の防災機能の強化
(19) 防災・減災、国土強靱化の推進
(20) 地震・火災に脆弱な密集市街地の整備改善や安全確保
(21) 地方公共団体との人事交流の拡大・退職自衛官の再就職支援
(22) 防災気象情報の高度化等による地域の防災対応支援
(23) 山地災害からの地域の守り手確保に向けた対策
(24) 空港の防災拠点としての有効活用
(25) 港を核とした海上支援ネットワークの形成
(26) 災害廃棄物対策による災害に強いまちづくり
(27) 国土強靱化に向けた災害発生時における警察の対処能力の向上
(28) 学校施設の耐災害性の強化
(29) 災害からの迅速な復旧・復興やインフラ整備に資する地籍整備の推進
(30) 地域工務店等による発災時の住まい確保に係る官民連携や担い手確保等の促進
(31) 被災者支援業務等災害対応のデジタル化

地域未来AIの開発者・記事の著者の解説
この14項目は、災害に強い地域をつくる施策です。第3章第2節にも防災の柱がありましたが、ここではそれ以外の多くの府省庁の取組が並んでいます。
| 番号 | 施策名(要約) | ひと言でいうと |
|---|---|---|
| (18) | 再エネを活用した避難所等の防災機能強化 | 停電しても使える避難所に |
| (19) | 防災・減災、国土強靱化の推進 | 災害に強い国土をつくる |
| (20) | 密集市街地の整備改善 | 古い木造住宅が密集した地区を安全に |
| (21) | 自治体との人事交流・退職自衛官の再就職支援 | 防災の知識を持つ人材を自治体に |
| (22) | 防災気象情報の高度化 | 気象情報をわかりやすく、早く |
| (23) | 山地災害からの地域の守り手確保 | 土砂災害などから山の地域を守る人を |
| (24) | 空港の防災拠点としての活用 | 災害時に空港を支援の拠点に |
| (25) | 港を核とした海上支援ネットワーク | 海から被災地を支援する仕組み |
| (26) | 災害廃棄物対策 | 災害で出るがれきなどを素早く処理 |
| (27) | 災害時の警察の対処能力の向上 | 警察の災害対応力を高める |
| (28) | 学校施設の耐災害性の強化 | 避難所にもなる学校を災害に強く |
| (29) | 地籍整備の推進 | 土地の境界をはっきりさせ、復旧を速く |
| (30) | 地域工務店等による発災時の住まい確保 | 地元の工務店と協力して仮設住宅などを |
| (31) | 被災者支援業務等のデジタル化 | 罹災証明などの手続をデジタルで |
(19)の国土強靱化(こくどきょうじんか)は、大きな災害が起きても致命的な被害を受けず、すばやく回復できる「しなやかで強い」国や地域をつくることです。
(20)の密集市街地は、古い木造住宅が狭い道に沿ってぎっしり建っている地区で、地震のときに建物が倒れたり火事が燃え広がったりしやすいとされます。原文にも「地震・火災に脆弱(ぜいじゃく)な」と書かれています。
(29)の地籍(ちせき)は、土地一つ一つの所有者・境界・面積などの記録です。境界がはっきりしていないと、災害後に道路や住宅を復旧するときに、土地の確認に長い時間がかかってしまいます。
(31)のデジタル化は、災害時に役所の仕事が急増するなかで、被災者の手続や支援を速く正確に進めるためのものです。
ポイント
- イ(18)〜(31)は、避難所の防災機能強化、防災・減災・国土強靱化、密集市街地、防災気象情報、空港・港の防災活用、災害廃棄物、警察、学校施設、地籍整備、地域工務店、被災者支援のデジタル化に関する施策。
- 再生可能エネルギーを活用して避難所等の防災機能を強化する。
- 災害からの迅速な復旧・復興やインフラ整備に資するものとして、地籍整備を推進する。
よくある疑問
Q防災なのに「退職自衛官の再就職支援」が入っているのはなぜですか?
原文の施策名は「地方公共団体との人事交流の拡大・退職自衛官の再就職支援」です。一般に、退職した自衛官が自治体の防災担当などとして働くと、災害対応の経験を地域の防災に生かすことができます。具体的な仕組みは所管府省庁の公表資料で確認してください。
19-4新しいモビリティと物流・道路 ― イ(32)〜(41)#
Q地域未来戦略で、ロボット配送・自動運転・空飛ぶクルマはどう書かれていますか?
答え:イ(32)〜(41)は、ロボット配送、消防防災の新技術、地域の建材利用、道路管理システム、新たなモビリティサービス、バスタプロジェクト、自動運転、物流拠点、空飛ぶクルマに関する施策。自動運転等については、地方創生拠点の活用、物流拠点整備、安全な社会実装に向けた課題の調査研究が挙げられている。空飛ぶクルマやロボット配送の社会実装を進める。
原文 地域未来戦略 (p.48)
(32) ロボット配送の社会実装
(33) 消防防災分野における新技術の活用の推進
(34) 木材を始めとした地域の建材利用の促進による地域での住まいの確保と地域経済の発展の実現
(35) 新たな道路管理システムの構築
(36) 道路における新たなモビリティサービスの社会実装の実現
(37) バスタプロジェクトの推進、新たなモビリティに対応した道路空間の整備
(38) 地方創生拠点を活用した自動運転等の推進
(39) 社会的ニーズの変化や自動運転等の新技術の実装を見据えた物流拠点整備
(40) 安全な自動運転等の社会実装に向けた課題に関する調査研究
(41) 空飛ぶクルマの社会実装

地域未来AIの開発者・記事の著者の解説
この10項目は、新しい技術で移動と物流を支える施策です。人口減少で運転手や配達員が足りなくなるなか、ロボットや自動運転への期待が高まっています。
| 番号 | 施策名(要約) | ひと言でいうと |
|---|---|---|
| (32) | ロボット配送の社会実装 | 小型ロボットが荷物を届ける |
| (33) | 消防防災分野の新技術の活用 | ドローンなど新技術で消防を強化 |
| (34) | 地域の建材利用による住まい確保と地域経済 | 地元の木材などで家を建てる |
| (35) | 新たな道路管理システムの構築 | 道路の点検・管理を効率化 |
| (36) | 道路における新たなモビリティサービス | 新しい乗り物サービスを道路で実現 |
| (37) | バスタプロジェクト、新モビリティ対応の道路空間 | バスなどの乗り継ぎ拠点を整備 |
| (38) | 地方創生拠点を活用した自動運転等 | 地域の拠点を起点に自動運転を |
| (39) | 自動運転等を見据えた物流拠点整備 | 将来の自動運転トラックに対応した物流拠点 |
| (40) | 自動運転等の社会実装の課題の調査研究 | 安全に実用化するための課題を調べる |
| (41) | 空飛ぶクルマの社会実装 | 電動の空の乗り物を実用化 |
社会実装は、研究・開発された技術を、実験で終わらせずに実際の社会で使える状態にすることです。この節には「社会実装」という言葉が何度も出てきます。
(37)のバスタは、高速バスなどのバス、タクシーなどの乗り場を一か所に集めた交通ターミナルの整備事業の呼び名として知られています。
(41)の空飛ぶクルマは、一般に、電動で垂直に離着陸できる新しい空の乗り物を指します。山間部や離島の移動、災害時の輸送などでの活用が期待されています。
(34)だけは乗り物ではありませんが、「木材を始めとした地域の建材」を使って住まいを確保することで、地域の林業や工務店にもお金が回る、という生活と経済の両方に関わる施策です。
ポイント
- イ(32)〜(41)は、ロボット配送、消防防災の新技術、地域の建材利用、道路管理システム、新たなモビリティサービス、バスタプロジェクト、自動運転、物流拠点、空飛ぶクルマに関する施策。
- 自動運転等については、地方創生拠点の活用、物流拠点整備、安全な社会実装に向けた課題の調査研究が挙げられている。
- 空飛ぶクルマやロボット配送の社会実装を進める。
よくある疑問
Q自動運転は地方でこそ必要なのですか?
原文には施策名しか書かれていませんが、一般に、地方ではバスやタクシーの運転手不足や、高齢で車を運転できない人の増加が課題になっており、自動運転はその解決策の一つとして期待されています。第3章第2節の「交通空白」の解消ともつながるテーマです。
19-5インフラの集約と幹線ネットワーク、データとAI ― イ(42)〜(48)#
Q地域未来戦略で、インフラの集約・再編や高規格道路・新幹線はどう書かれていますか?
答え:イ(42)〜(48)は、インフラの集約・再編、浄化槽、高規格道路、幹線鉄道、港湾、空港・国内航空ネットワーク、地方公共団体のデータとAI活用に関する施策。地域の将来像を踏まえ、広域的な観点からインフラの集約・再編を促進する。整備新幹線、リニア中央新幹線等の幹線鉄道ネットワーク及び都市鉄道の整備を推進する。
原文 地域未来戦略 (p.48〜49)
(42) 地域の将来像を踏まえた広域的な観点からのインフラ集約・再編の促進
(43) 浄化槽の適切な利活用
(44) 国土の骨格を支える高規格道路ネットワークの整備推進
(45) 整備新幹線、リニア中央新幹線等の幹線鉄道ネットワーク及び都市鉄道の整備推進
(46) 地域の基幹産業の競争力強化や離島交通の安定的確保等に資する港湾整備の推進
(47) 空港の機能向上と国内航空ネットワークの維持・活性化
(48) 地方公共団体におけるデータと AI 活用の推進

地域未来AIの開発者・記事の著者の解説
「イ.持続可能な生活インフラの実現」の最後の7項目は、インフラを賢く減らすことと、地域どうしをつなぐ大動脈の整備、そして行政のデジタル化です。
| 番号 | 施策名(要約) | ひと言でいうと |
|---|---|---|
| (42) | 広域的な観点からのインフラ集約・再編 | 将来の人口に合わせてインフラをまとめ直す |
| (43) | 浄化槽の適切な利活用 | 下水道のない地域の汚水処理を適切に |
| (44) | 高規格道路ネットワークの整備 | 高速道路など国土の骨格となる道路 |
| (45) | 整備新幹線、リニア中央新幹線、都市鉄道の整備 | 幹線鉄道で地域を結ぶ |
| (46) | 基幹産業の競争力強化や離島交通のための港湾整備 | 産業と離島の暮らしを支える港 |
| (47) | 空港の機能向上と国内航空ネットワーク | 地方空港と国内線を守り育てる |
| (48) | 地方公共団体のデータとAI活用 | 自治体の仕事にデータとAIを |
(42)は、第3章第1節の基本的考え方にあった地域基盤の再構築(公共施設の集約・再配置など)と同じ方向の施策です。人口が減ると、道路・橋・水道・公共施設などをすべて今のまま維持するのは難しくなります。「地域の将来像を踏まえ」「広域的な観点から」とあるように、一つの市町村だけでなく周りの地域と一緒に、どのインフラを残し、まとめるかを考えることが求められています。
(43)の浄化槽は、下水道が通っていない地域で、家庭ごとなどに汚水をきれいにして流す設備です。人口が少ない地域では、下水道を新しく引くより浄化槽のほうが効率的な場合があります。
(48)は、自治体がデータやAIを使って仕事を効率化したり、住民サービスを向上させたりする施策です。第3章第1節で地方を「AXの始まりの場所」とした考え方ともつながります。
ポイント
- イ(42)〜(48)は、インフラの集約・再編、浄化槽、高規格道路、幹線鉄道、港湾、空港・国内航空ネットワーク、地方公共団体のデータとAI活用に関する施策。
- 地域の将来像を踏まえ、広域的な観点からインフラの集約・再編を促進する。
- 整備新幹線、リニア中央新幹線等の幹線鉄道ネットワーク及び都市鉄道の整備を推進する。
よくある疑問
Qインフラを「集約・再編」すると、暮らしが不便になりませんか?
原文には施策名しか書かれていません。一般に、インフラの集約・再編は、使われ方や将来の人口を見ながら、維持すべきものに予算や人を集中させ、全体として持続可能にすることを目指すものです。どのように進めるかは、地域での話し合いや所管府省庁の方針を確認する必要があります。
19-6暮らしの安心・司法・地域の支え手 ― ウ(1)〜(11)#
Q「道の駅」第3ステージとは何ですか?地域未来戦略の「地域の暮らしの満足感向上」にはどんな施策がありますか?
答え:ウ(1)〜(11)は、官公需の入札制度、「道の駅」第3ステージ、地域の担い手、法テラス、ODR、孤独・孤立の予防、人権啓発、再犯防止・更生保護・保護司制度、相談委員等の連携に関する施策。行政相談委員、民生委員、保護司、人権擁護委員等が連携して地域課題を解決する。デジタル技術を活用した紛争解決手続(ODR)を推進する。
原文 地域未来戦略 (p.49)
ウ. 地域の暮らしの満足感向上
(1) 地方公共団体の官公需における入札制度の適切な運用
(2) 「道の駅」第3ステージの推進
(3) 多世代・分野横断的な地域社会の担い手の掘り起こし
(4) 法テラスによる持続可能な総合法律支援体制の整備
(5) デジタル技術を活用した紛争解決手続(ODR)の推進
(6) 孤独・孤立状態の予防の推進
(7) 地域に根ざした地域の魅力を高める人権啓発活動の実施
(8) 地方公共団体における再犯防止施策の充実・発展
(9) 安全・安心な地方の生活環境の創生に向けた更生保護の地域展開
(10) 持続可能な保護司制度の確立を通じた安全・安心な地域社会の創生
(11) 行政相談委員、民生委員、保護司、人権擁護委員等の連携による地域課題の解決

地域未来AIの開発者・記事の著者の解説
後半「ウ.地域の暮らしの満足感向上」は、住民が「この地域で暮らしてよかった」と感じられるための施策です。最初の11項目には、相談・司法・地域の支え手に関する施策が多く並んでいます。
| 番号 | 施策名(要約) | ひと言でいうと |
|---|---|---|
| (1) | 官公需における入札制度の適切な運用 | 自治体の発注を適正に |
| (2) | 「道の駅」第3ステージの推進 | 道の駅を地域の拠点としてさらに進化 |
| (3) | 多世代・分野横断的な地域の担い手の掘り起こし | 年齢や分野をこえて地域を支える人を見つける |
| (4) | 法テラスによる総合法律支援 | 法律の困りごとを相談できる体制 |
| (5) | ODR(デジタルの紛争解決手続)の推進 | トラブルをオンラインで解決 |
| (6) | 孤独・孤立状態の予防 | ひとりぼっちになる人を減らす |
| (7) | 地域の魅力を高める人権啓発活動 | 人権を尊重する地域づくり |
| (8) | 地方公共団体の再犯防止施策 | 罪を犯した人の立ち直りを地域で支える |
| (9) | 更生保護の地域展開 | 立ち直り支援を地域に広げる |
| (10) | 持続可能な保護司制度 | 立ち直りを支えるボランティアを確保 |
| (11) | 行政相談委員・民生委員・保護司・人権擁護委員等の連携 | 地域の相談役が協力して課題を解決 |
(2)の道の駅は、国道などの沿道にある休憩施設で、トイレや駐車場、地域の情報発信、特産品の販売などの機能をあわせ持つ施設です。「第3ステージ」は、道の駅が休憩の場から観光・地域の拠点へと発展してきた流れの、その次の段階を表す言葉です。具体的な内容は国土交通省の資料で確認してください。
(4)の法テラスは、日本司法支援センターの愛称で、法律のトラブルについて情報提供や相談の窓口案内などを行う公的な機関です。(5)のODRは Online Dispute Resolution の略で、話し合いや調停などの紛争解決の手続をオンラインで行うことです。弁護士や裁判所が近くにない地方でも利用しやすくなります。
(8)〜(10)の更生保護は、罪を犯した人や非行のあった少年が社会の中で立ち直るのを助ける仕組みで、保護司はその活動を地域で担う民間のボランティアです。保護司のなり手不足が課題とされ、「持続可能な保護司制度の確立」が施策名に入っています。
ポイント
- ウ(1)〜(11)は、官公需の入札制度、「道の駅」第3ステージ、地域の担い手、法テラス、ODR、孤独・孤立の予防、人権啓発、再犯防止・更生保護・保護司制度、相談委員等の連携に関する施策。
- 行政相談委員、民生委員、保護司、人権擁護委員等が連携して地域課題を解決する。
- デジタル技術を活用した紛争解決手続(ODR)を推進する。
よくある疑問
Q再犯防止や保護司が、なぜ「暮らしの満足感」の施策なのですか?
原文は「安全・安心な地方の生活環境の創生」「安全・安心な地域社会の創生」と結び付けて書いています。罪を犯した人が地域で立ち直り、再び罪を犯さないようにすることは、住民全体の安全・安心につながる、という考え方です。
19-7救急・防犯・消費者・デコ活 ― ウ(12)〜(18)#
Q国民運動「デコ活」とは何ですか?地域の防犯や消費者行政はどう書かれていますか?
答え:ウ(12)〜(18)は、救急需要、気候変動に対応した暮らし空間、地域防犯力、警察のデジタル化、地方消費者行政、消費者庁新未来創造戦略本部、国民運動「デコ活」に関する施策。誰もが安心・安全に暮らせる生活環境の創生に向けて、地方消費者行政を充実・強化する。国民運動「デコ活」を推進する。
原文 地域未来戦略 (p.49)
(12) 増大する救急需要への対応
(13) 気候変動に対応した快適な暮らし空間の確保
(14) 安心・安全に暮らすことのできる地域の実現に向けた地域防犯力強化への支援
(15) 警察業務のデジタル化の推進
(16) 誰もが安心・安全に暮らせる生活環境の創生に向けた地方消費者行政の充実・強化
(17) 消費者庁新未来創造戦略本部における取組
(18) 国民運動「デコ活」の推進

地域未来AIの開発者・記事の著者の解説
この7項目は、命と安全、だまされない・困らない暮らし、環境にやさしい暮らしがテーマです。
| 番号 | 施策名(要約) | ひと言でいうと |
|---|---|---|
| (12) | 増大する救急需要への対応 | 増える救急出動にこたえる |
| (13) | 気候変動に対応した快適な暮らし空間 | 猛暑などに負けない暮らしの場 |
| (14) | 地域防犯力強化への支援 | 地域の防犯活動を支える |
| (15) | 警察業務のデジタル化 | 警察の仕事をデジタルで効率化 |
| (16) | 地方消費者行政の充実・強化 | 悪質商法などの相談体制を地域で |
| (17) | 消費者庁新未来創造戦略本部の取組 | 消費者庁の拠点での新しい取組 |
| (18) | 国民運動「デコ活」の推進 | 脱炭素につながる暮らし方を広げる |
(12)は、高齢化などで救急車の出動が増えていることへの対応です。救急車が現場に着くまでの時間を守るための取組が想定されます。
(16)の消費者行政は、悪質な訪問販売や詐欺的な契約などから消費者を守るための行政です。地方では、市町村の消費生活センターなどが身近な相談窓口になります。
(18)のデコ活は、脱炭素(Decarbonization)とエコ(Eco)を組み合わせた言葉で、脱炭素につながる新しい豊かな暮らしをつくる国民運動の愛称です。省エネ家電への買い替えや、公共交通・自転車の利用など、一人ひとりの暮らし方の工夫を広げる取組です。
ポイント
- ウ(12)〜(18)は、救急需要、気候変動に対応した暮らし空間、地域防犯力、警察のデジタル化、地方消費者行政、消費者庁新未来創造戦略本部、国民運動「デコ活」に関する施策。
- 誰もが安心・安全に暮らせる生活環境の創生に向けて、地方消費者行政を充実・強化する。
- 国民運動「デコ活」を推進する。
よくある疑問
Q「気候変動に対応した快適な暮らし空間」とは何ですか?
原文には施策名しか書かれていません。一般には、猛暑や豪雨が増えるなかで、暑さを和らげる住まいやまちの工夫、熱中症対策などで、快適に暮らせる空間を確保することと考えられます。具体的な内容は所管府省庁の公表資料で確認してください。
19-8データ活用と暮らしのDX ― ウ(19)〜(28)#
Q地域未来戦略で、データ連携基盤や水道スマートメーターでの見守りはどう書かれていますか?
答え:ウ(19)〜(28)は、医療・介護情報の共有基盤、データ連携基盤の共同利用、気象データ、Well-being、i-都市再生、空き家対策、水道スマートメーターによる見守り、建築・都市のDX、伴走支援、ICTリテラシーに関する施策。データ連携基盤の共同利用を推進し、データ利活用事例を展開する。水道のスマートメーターを活用して高齢者等の見守りを行う。
原文 地域未来戦略 (p.49)
(19) 全国の医療機関等の間で保健・医療・介護情報を共有できる基盤の構築等
(20) データ連携基盤の共同利用の推進とデータ利活用事例の展開
(21) 気象データ利活用による生産性向上
(22) Well-being の向上に向けたデータ利活用による地域課題解決
(23) 「i-都市再生」の地域への実装による DX の促進
(24) データ活用による空き家対策等業務の変革
(25) 水道のスマートメーターを活用した高齢者等の見守り
(26) 「建築・都市の DX」の推進
(27) 未来技術の社会実装により地域課題の解決を目指す伴走支援事業
(28) 利用者の ICT リテラシー向上

地域未来AIの開発者・記事の著者の解説
この10項目は、データを使って暮らしの課題を解決する施策です。
| 番号 | 施策名(要約) | ひと言でいうと |
|---|---|---|
| (19) | 医療・介護情報を共有できる基盤 | 病院や介護施設で情報を共有 |
| (20) | データ連携基盤の共同利用 | 自治体がデータの仕組みを共同で使う |
| (21) | 気象データ利活用による生産性向上 | 天気のデータで仕事を効率化 |
| (22) | Well-being向上のためのデータ利活用 | 暮らしの満足度をデータで高める |
| (23) | 「i-都市再生」の地域への実装 | まちづくりにデジタル技術を |
| (24) | データ活用による空き家対策等の業務変革 | 空き家の把握などをデータで効率化 |
| (25) | 水道スマートメーターによる見守り | 水の使用量で高齢者の異変に気づく |
| (26) | 「建築・都市のDX」 | 建物や都市の情報をデジタルで管理 |
| (27) | 未来技術の社会実装の伴走支援 | 新技術での課題解決を国が一緒に支える |
| (28) | 利用者のICTリテラシー向上 | デジタルを安全に使いこなす力を |
(19)は、医療機関などの間で患者の情報を共有できれば、別の病院にかかったときや、介護施設に移ったときに、検査や説明をくり返さずに済むようになります。
(20)のデータ連携基盤は、交通・防災・健康など、さまざまな分野のデータをつなげて使えるようにする仕組みです。自治体ごとに別々に作るより、共同で利用するほうが費用も手間も少なくて済みます。
(22)のWell-being(ウェルビーイング)は、体も心も社会的にも満たされた、よい状態のことです。住民の幸福感や暮らしの満足度をデータで捉え、地域の課題解決に生かす取組です。
(25)のスマートメーターは、使った量を自動で計測して通信で送るメーターです。一人暮らしの高齢者の家で、水の使用量がいつもと違う(まったく使われていない等)ときに異変に気づく、という見守りへの活用です。
(28)のICTリテラシーは、パソコンやスマートフォン、インターネットを正しく安全に使いこなす力のことです。
ポイント
- ウ(19)〜(28)は、医療・介護情報の共有基盤、データ連携基盤の共同利用、気象データ、Well-being、i-都市再生、空き家対策、水道スマートメーターによる見守り、建築・都市のDX、伴走支援、ICTリテラシーに関する施策。
- データ連携基盤の共同利用を推進し、データ利活用事例を展開する。
- 水道のスマートメーターを活用して高齢者等の見守りを行う。
よくある疑問
Qデータ連携基盤を「共同利用」するメリットは何ですか?
原文には施策名しか書かれていませんが、一般に、複数の自治体が同じ仕組みを共同で使えば、整備・運用の費用や専門人材の負担を分け合えます。うまくいった活用事例をほかの地域に広げやすくなる点もメリットです。
19-9マイナンバーカードとデジタル公共財 ― ウ(29)〜(36)#
QDMP(デジタルマーケットプレイス)やサービスカタログとは何ですか?マイナンバーカードの施策はどう書かれていますか?
答え:ウ(29)〜(36)は、マイナンバーカード(運転免許証との一体化・行政カード化・オンライン行政サービス・スマホ搭載)、DMP・サービスカタログ、国・地方共通相談チャットボット、デジタル活用推進事業債、地域社会DXに関する施策。DMP(注56)は、行政機関がカタログサイトでSaaSを検索・選定して調達する手法で、中小・スタートアップ事業者の公共調達市場参入も促す。サービスカタログ(注57)は、優良なデジタル実装を支えるサービスをカタログ化した「デジタル地方創生サービスカタログ」。
原文 地域未来戦略 (p.49〜50)
(29) マイナンバーカードと運転免許証の一体化等
(30) マイナンバーカードで様々な公的サービスが受けられる行政カード化の推進
(31) マイナンバーカードによるオンライン行政サービスの推進
(32) マイナンバーカードの普及・利用拡大及びスマホ搭載の推進
(33) DMP注56やサービスカタログ注57等を通じたデジタル公共財の共同利用・共同調達
(34) 国・地方共通相談チャットボットによる地方公共団体職員の負担軽減等
(35) デジタル活用推進事業債による自治体 DX・地域社会 DX の推進
(36) 地域社会 DX の推進
脚注
注56「デジタルマーケットプレイス」の略。事業者がデジタル庁と基本契約を締結の上、サービスを登録し、各行政機関等が仕様に基づいてカタログサイトで検索・選定を行い、クラウドソフトウェア(SaaS)を調達する手法。行政の効率的かつ迅速なソフトウェア調達を実現するとともに中小・スタートアップ事業者の公共調達市場参入を促すことを目的とする。
注57「デジタル地方創生サービスカタログ」の略。地方公共団体におけるデジタルを活用した地方創生推進のため、優良なデジタル実装を支えるサービスをカタログ化したもの。

地域未来AIの開発者・記事の著者の解説
「2.豊かな生活環境」の最後の8項目は、マイナンバーカードと、自治体のデジタル化(DX)がテーマです。
| 番号 | 施策名(要約) | ひと言でいうと |
|---|---|---|
| (29) | マイナンバーカードと運転免許証の一体化等 | 1枚のカードで運転免許証も |
| (30) | マイナンバーカードの行政カード化 | 1枚で様々な公的サービスを |
| (31) | マイナンバーカードによるオンライン行政サービス | 役所に行かずに手続 |
| (32) | マイナンバーカードの普及・利用拡大、スマホ搭載 | スマホにカードの機能を入れる |
| (33) | DMP・サービスカタログ等によるデジタル公共財の共同利用・共同調達 | 自治体がデジタルサービスを選びやすく |
| (34) | 国・地方共通相談チャットボット | 自治体職員の疑問にチャットで答える |
| (35) | デジタル活用推進事業債 | 自治体DXのための借入れ(地方債) |
| (36) | 地域社会DXの推進 | 地域全体のデジタル化 |
(33)のDMPは、脚注(注56)で「デジタルマーケットプレイス」の略とされ、事業者がデジタル庁と契約してサービスを登録し、行政機関がカタログサイトで検索・選定してクラウドソフトウェア(SaaS)を調達する手法と説明されています。行政がすばやく効率的にソフトウェアを調達できるとともに、中小・スタートアップ事業者が公共調達に参入しやすくなることも目的です。
同じく(33)のサービスカタログは、脚注(注57)で「デジタル地方創生サービスカタログ」の略とされ、優良なデジタル実装を支えるサービスをカタログ化したものです。どちらも、自治体が一から仕組みを作るのではなく、よいサービスを選んで共同で使うための仕組みです。
(34)は、国と地方で共通の相談チャットボットを用意し、自治体職員の問い合わせ対応などの負担を減らす施策です。(35)の事業債は、自治体が事業のためにお金を借りる「地方債」の一種で、施策名からは自治体DX・地域社会DXの財源にするものと読めます。詳細は所管府省庁の資料で確認してください。
私は自治体向けのAIを開発していますが、職員の少ない市町村ほど「選んで使える」仕組みのありがたさを感じます。DMPやサービスカタログは、まさにそのための入口です。
ポイント
- ウ(29)〜(36)は、マイナンバーカード(運転免許証との一体化・行政カード化・オンライン行政サービス・スマホ搭載)、DMP・サービスカタログ、国・地方共通相談チャットボット、デジタル活用推進事業債、地域社会DXに関する施策。
- DMP(注56)は、行政機関がカタログサイトでSaaSを検索・選定して調達する手法で、中小・スタートアップ事業者の公共調達市場参入も促す。
- サービスカタログ(注57)は、優良なデジタル実装を支えるサービスをカタログ化した「デジタル地方創生サービスカタログ」。
よくある疑問
Q「デジタル公共財」とは何ですか?
原文の施策名は「DMPやサービスカタログ等を通じたデジタル公共財の共同利用・共同調達」です。一般に、デジタル公共財とは、多くの行政機関や地域が共通して使えるデジタルの仕組みやサービスのことを指します。共同で調達・利用することで、費用や手間を減らすねらいがあります。
Qマイナンバーカードのスマホ搭載とは何ですか?
マイナンバーカードの機能をスマートフォンに入れて、カードを持ち歩かなくても本人確認やオンライン手続ができるようにすることです。原文では「マイナンバーカードの普及・利用拡大及びスマホ搭載の推進」が挙げられています。
出典・参考資料
- 内閣官房「地域未来戦略」(令和8年7月21日閣議決定)本文 p.47〜50: https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/chiikimirai/pdf/20260721_honbun.pdf
- 第5節は施策名のみの一覧です。各施策の内容・予算・対象は、所管府省庁の公表資料で確認してください。
- 第5節の「1.強い地域経済の構築」「3.選ばれる地方」は、それぞれ別ページで解説しています。
出典:「地域未来戦略」(令和8年7月21日閣議決定)(内閣官房ホームページ)(https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/chiikimirai/pdf/20260721_honbun.pdf)を加工して作成。「原文」欄は原文のまま掲載し(改行・脚注の位置のみ読みやすく整理)、見出し・解説・ポイント・Q&Aは村井宗明/日本DX応援団が作成しました。