第3章第5節 その他の施策(選ばれる地方)

スモールコンセッション・地域留学・古民家再生|選ばれる地方のその他施策36項目

第3章第5節「その他の施策の推進」の最後は「3.選ばれる地方」です。ここには「エ.魅力が感じられる地方の実現」として(1)〜(36)の36項目の施策名が並んでいます。若者や女性が働きやすい職場、高校生の地域留学や学校給食、外国人との共生、農山漁村との関わり、スモールコンセッションや古民家の再生まで、「住みたい・関わりたい」と思われる地方をつくる施策を、テーマごとのまとまりに分けて表とやさしい解説で読みます。

原文の場所:第3章 第5節 3 p.50〜51国都道府県市町村学校大学高等専門学校地域金融機関民間事業者

このページの要点

  • 20-1「エ.魅力が感じられる地方の実現」の最初は、若手育成と職場情報の発信、交通・まちづくりへのジェンダー視点、地方公務員の兼業・副業、会計年度任用職員の処遇改善、自衛官の環境改善。
  • 20-2(6)〜(13)は、高校生の「地域留学」、「楽しい学校施設」、共助による教育環境、文字・活字文化、専門高校、伝統行事の担い手、食育、学校給食の地産地消。
  • 20-3(14)〜(19)は、外国人への支援体制、JET青年、障害の有無等によらない文化芸術、北海道開発とウポポイ、アイヌの人々の誇り、若者に選ばれる地方。
  • 20-4(20)〜(28)は、農山漁村の官民共創・通いによる参画・副業、かわまちづくり、地方私立大学と高等専門学校、企業版ふるさと納税、こどもの農山漁村体験、福島県浜通り地域等の関係人口。
  • 20-5(29)〜(36)は、スモールコンセッション、空き地、古民家の再生、人材マッチングと人材確保モデル、離島と本土の人流、条件不利地域の振興、教育データ。

20-1若者・女性に選ばれる職場と働き方 ― (1)〜(5)#

Q地域未来戦略の「選ばれる地方」の「その他の施策」には何がありますか?地方公務員の兼業・副業はどう書かれていますか?

答え:「3.選ばれる地方」には「エ.魅力が感じられる地方の実現」として(1)〜(36)の36項目が並ぶ。最初の5項目は、地域共同での若手育成・職場情報の発信、交通・まちづくりへのジェンダー視点、地方公務員の兼業・副業の弾力化、会計年度任用職員の処遇改善を含む見直し、自衛官の生活・勤務環境の改善。地方公務員の兼業・副業の弾力化が施策として挙げられている。

原文 地域未来戦略 (p.50)

3. 選ばれる地方

エ. 魅力が感じられる地方の実現

(1) 地域共同での若手育成・職場情報の発信強化

(2) 交通・まちづくり分野におけるジェンダー視点の反映

(3) 地方公務員の兼業・副業の弾力化

(4) 会計年度任用職員の処遇改善を含む在り方の見直し

(5) 自衛官の生活・勤務環境の改善

地域未来AIの開発者・記事の著者の解説

「3.選ばれる地方」は、第3章第3節「選ばれる地方」の柱に入らなかった施策を並べた部分です。原文には施策名しか書かれていないので、ここでも名前から読み取れる範囲の一般的な説明にとどめます。最初の5項目は、働く場所と働き方がテーマです。

番号 施策名(要約) ひと言でいうと
(1) 地域共同での若手育成・職場情報の発信強化 地域の会社が一緒に若手を育て、職場の魅力を伝える
(2) 交通・まちづくりへのジェンダー視点の反映 女性など多様な人の目線でまちをつくる
(3) 地方公務員の兼業・副業の弾力化 自治体職員が地域活動などの副業をしやすく
(4) 会計年度任用職員の処遇改善を含む在り方の見直し 非常勤の自治体職員の待遇を見直す
(5) 自衛官の生活・勤務環境の改善 地方で働く自衛官の暮らしと職場をよく

(2)のジェンダー視点は、性別による役割の思い込みや、暮らし方の違いに目を向ける考え方です。たとえば、子どもを連れての移動や夜道の安全など、これまで見落とされがちだった目線を、交通やまちづくりの計画に取り入れることが考えられます。

(3)の兼業・副業は、本業のほかに別の仕事をすることです。公務員の副業は制限されていますが、「弾力化」とは、地域の活動などに関わりやすいよう、運用を柔軟にすることと読めます。

(4)の会計年度任用職員は、1年度ごとに任用される非常勤の地方公務員です。窓口や保育、学校などで多くの人が働いており、その待遇の改善を含めた在り方の見直しが施策名に入っています。

若者、とくに若い女性が地方から都市へ移る理由の一つに、「働きたい職場が見つからない」「職場の雰囲気がわからない」ことが挙げられることがあります。(1)の職場情報の発信は、その不安に応える施策と読めます。

ポイント

  • 「3.選ばれる地方」には「エ.魅力が感じられる地方の実現」として(1)〜(36)の36項目が並ぶ。
  • 最初の5項目は、地域共同での若手育成・職場情報の発信、交通・まちづくりへのジェンダー視点、地方公務員の兼業・副業の弾力化、会計年度任用職員の処遇改善を含む見直し、自衛官の生活・勤務環境の改善。
  • 地方公務員の兼業・副業の弾力化が施策として挙げられている。

よくある疑問

Q地方公務員の副業が、なぜ「選ばれる地方」の施策なのですか?

A

原文には施策名しか書かれていません。一般に、自治体職員が地域の団体や事業の担い手として副業で関われるようになると、人手不足の地域活動を支えられるほか、職員自身の経験やつながりも広がると考えられています。具体的な制度は総務省などの公表資料で確認してください。

20-2学び・学校・食育 ― (6)〜(13)#

Q高校生の「地域留学」や学校給食の地産地消は、地域未来戦略でどう書かれていますか?

答え:(6)〜(13)は、高校生の「地域留学」、「楽しい学校施設」、地域社会との共助による教育環境、文字・活字文化の拠点、専門高校、伝統行事の担い手、食育、学校給食の地産地消に関する施策。専門高校を拠点とした地方創生支援・地域人材の育成には、高校の特色化・魅力化を含む。地域を挙げた食育活動により「豊かな食と農のまちづくり」の実現を目指す。

原文 地域未来戦略 (p.50)

(6) 高校生の「地域留学」の推進

(7) 新しい時代の学びを実現する「楽しい学校施設」の整備

(8) 地域社会との共助による教育環境の構築

(9) 文字・活字文化の拠点整備促進等

(10)専門高校を拠点とした地方創生支援・地域人材の育成(高校の特色化・魅力化を含む。)

(11) 伝統行事等のこども・若者の担い手育成等による地方創生

(12) 地域を挙げた食育活動による「豊かな食と農のまちづくり」の実現

(13) 学校給食における地産地消の推進

地域未来AIの開発者・記事の著者の解説

この8項目は、学校と学び、食を通じて地域の魅力を高める施策です。高校生のみなさんにいちばん身近なまとまりかもしれません。

番号 施策名(要約) ひと言でいうと
(6) 高校生の「地域留学」の推進 都市の高校生が地方の高校に通う
(7) 「楽しい学校施設」の整備 新しい学びに合った楽しい校舎
(8) 地域社会との共助による教育環境 学校と地域が助け合って教育を
(9) 文字・活字文化の拠点整備等 図書館や書店など本に親しむ場
(10) 専門高校を拠点とした地方創生・人材育成 農業・工業・商業高校などを地域の拠点に
(11) 伝統行事等のこども・若者の担い手育成 お祭りなどを若い世代が受け継ぐ
(12) 地域を挙げた食育活動 「豊かな食と農のまちづくり」を
(13) 学校給食における地産地消 地元の食材を給食に

(6)の地域留学は、高校生が住んでいる地域を離れて、地方の高校に入学したり一定期間通ったりする取組です。地域の人と関わりながら学ぶ経験は、生徒にとっても受け入れる地域にとっても大きな意味があります。

(10)の専門高校は、農業・工業・商業・水産・家庭・看護などの専門学科を置く高校です。原文には「高校の特色化・魅力化を含む」とあり、専門高校を地域の産業や人材育成の拠点にする考え方が示されています。

(13)の地産地消は、地域でとれたものを地域で消費することです。給食で地元の食材を使うと、子どもが地域の農業を知るきっかけになり、地元の農家の収入にもつながります。

ポイント

  • (6)〜(13)は、高校生の「地域留学」、「楽しい学校施設」、地域社会との共助による教育環境、文字・活字文化の拠点、専門高校、伝統行事の担い手、食育、学校給食の地産地消に関する施策。
  • 専門高校を拠点とした地方創生支援・地域人材の育成には、高校の特色化・魅力化を含む。
  • 地域を挙げた食育活動により「豊かな食と農のまちづくり」の実現を目指す。

よくある疑問

Q高校の「地域留学」は誰でもできますか?

A

原文には施策名しか書かれていないため、対象や条件はわかりません。受け入れている高校や自治体によって仕組みが異なるのが一般的なので、詳しくは文部科学省などの公表資料や、受け入れ先の自治体・学校の情報を確認してください。

20-3多様性と共生 ― (14)〜(19)#

Q地域未来戦略で、外国人との共生やウポポイ、アイヌの人々に関する施策はどう書かれていますか?

答え:(14)〜(19)は、外国人への支援体制、JET青年等の活躍、障害の有無等によらない文化芸術活動、北海道開発・「道の駅」・ウポポイ、アイヌの人々の誇りの尊重、若者に選ばれる地方に関する施策。共生社会の実現に向けて、外国人への支援体制を構築する。北海道では、官民の垣根を越えた共創による開発の推進、「道の駅」の機能充実、ウポポイ(民族共生象徴空間)の充実等が挙げられている。

原文 地域未来戦略 (p.50)

(14) 共生社会の実現に向けた外国人への支援体制の構築

(15) JET 青年等の地域での活躍の推進

(16) 障害の有無等によらない文化芸術活動環境の実現

(17)官民の垣根を越えた共創の取組による北海道開発の推進や定住環境の維持に向けた「道の駅」の機能充実、ウポポイ(民族共生象徴空間)の充実等

(18) アイヌの人々の誇りが尊重される社会の実現

(19) 若者に選ばれる地方

地域未来AIの開発者・記事の著者の解説

この6項目は、多様な人がともに暮らし、それぞれが大切にされる地方がテーマです。

番号 施策名(要約) ひと言でいうと
(14) 外国人への支援体制の構築 地域で暮らす外国人を支える
(15) JET青年等の地域での活躍 外国語指導助手などの外国の若者が活躍
(16) 障害の有無等によらない文化芸術活動 誰もが芸術に参加・鑑賞できる環境
(17) 北海道開発、「道の駅」の機能充実、ウポポイの充実等 官民共創で北海道の発展と定住を
(18) アイヌの人々の誇りが尊重される社会 アイヌの文化と誇りを大切に
(19) 若者に選ばれる地方 若い世代が住みたいと思う地方に

(15)のJET青年は、「語学指導等を行う外国青年招致事業(JETプログラム)」で来日し、学校の外国語指導助手(ALT)や自治体の国際交流員などとして働く外国の若者のことです。地域の国際化の担い手として活躍しています。

(17)のウポポイ(民族共生象徴空間)は、北海道白老町にある、アイヌ文化の復興・発展の拠点となる施設です。(18)とあわせて、アイヌの人々の文化を尊重することが地方の魅力にもつながる、という位置付けが読み取れます。

(19)の「若者に選ばれる地方」は、施策名そのものが第3節の目標を表す言葉になっています。具体的な中身は原文に書かれていないため、所管府省庁の資料で確認してください。

ポイント

  • (14)〜(19)は、外国人への支援体制、JET青年等の活躍、障害の有無等によらない文化芸術活動、北海道開発・「道の駅」・ウポポイ、アイヌの人々の誇りの尊重、若者に選ばれる地方に関する施策。
  • 共生社会の実現に向けて、外国人への支援体制を構築する。
  • 北海道では、官民の垣根を越えた共創による開発の推進、「道の駅」の機能充実、ウポポイ(民族共生象徴空間)の充実等が挙げられている。

よくある疑問

Q外国人への支援が「選ばれる地方」の施策なのはなぜですか?

A

原文の施策名は「共生社会の実現に向けた外国人への支援体制の構築」です。地域で働き暮らす外国人が増えるなかで、言葉や生活の困りごとを支える体制があれば、外国人も日本人も安心して暮らせる地域になります。具体的な支援内容は所管府省庁の公表資料で確認してください。

20-4農山漁村・大学・関係人口 ― (20)〜(28)#

Q地域未来戦略で、農山漁村の官民共創や企業版ふるさと納税、かわまちづくりはどう書かれていますか?

答え:(20)〜(28)は、農山漁村の官民共創、通いによる参画・副業、案件形成の資金・人材、かわまちづくり、地方私立大学、高等専門学校、企業版ふるさと納税、こどもの農山漁村体験、福島県浜通り地域等の関係人口拡大に関する施策。通いによる農林水産業への参画や、農山漁村を支える官民の副業を促進する。企業版ふるさと納税の更なる活用促進等を進める。

原文 地域未来戦略 (p.50〜51)

(20) 農山漁村における官民共創促進のための体制整備

(21) 通いによる農林水産業への参画・地域のコミュニティの維持や農山漁村を支える官民の副業促進

(22) 農山漁村における地元企業等との案件形成に向けた資金・人材の確保

(23) 地域の魅力と価値向上の一翼を担う「かわまちづくり」の推進

(24) 地方私立大学による人材育成機能の確保

(25) 高等専門学校による産学連携・人材育成を通じた地方創生

(26) 企業版ふるさと納税の更なる活用促進等

(27) こどもの農山漁村体験の推進

(28) 福島県浜通り地域等の関係人口拡大

地域未来AIの開発者・記事の著者の解説

この9項目は、農山漁村や川辺、大学・高専を舞台に、地域の外の人や企業も巻き込んで地域を元気にする施策です。

番号 施策名(要約) ひと言でいうと
(20) 農山漁村の官民共創のための体制整備 行政と企業が一緒に農山漁村を盛り上げる体制
(21) 通いによる農林水産業への参画、官民の副業 住まなくても通って農業などに関わる
(22) 地元企業等との案件形成に向けた資金・人材の確保 農山漁村の事業を形にするお金と人
(23) 「かわまちづくり」の推進 川と川辺を生かしたまちづくり
(24) 地方私立大学による人材育成機能の確保 地方の私立大学が人を育て続けられるように
(25) 高等専門学校による産学連携・人材育成 高専が地域の企業と協力して人を育てる
(26) 企業版ふるさと納税の更なる活用 企業が地方の事業に寄附
(27) こどもの農山漁村体験 子どもが農山漁村で体験学習
(28) 福島県浜通り地域等の関係人口拡大 福島の地域に関わる人を増やす

(21)の「通い」は、移住しなくても、週末などに農山漁村へ通って農林水産業や地域活動に関わる形です。地域に住む人でも観光客でもなく、地域と継続的に関わる人は関係人口と呼ばれ、第3章第3節でも大きなテーマになっています。

(23)のかわまちづくりは、川と、その周りのまちを一体として考え、水辺の散策路や広場などを整えて、にぎわいや憩いの場をつくる取組の呼び名です。

(25)の高等専門学校(高専)は、中学校卒業後に入学し、5年間(商船学科は5年半)で実践的な技術者を育てる学校です。地方に多く置かれており、地域の企業と連携した研究や人材育成が期待されます。

(26)の企業版ふるさと納税は、企業が、地方公共団体の地方創生の事業に寄附すると、税の負担が軽くなる仕組みです。個人のふるさと納税と違い、返礼品などの経済的な見返りを受けることは認められていません。

ポイント

  • (20)〜(28)は、農山漁村の官民共創、通いによる参画・副業、案件形成の資金・人材、かわまちづくり、地方私立大学、高等専門学校、企業版ふるさと納税、こどもの農山漁村体験、福島県浜通り地域等の関係人口拡大に関する施策。
  • 通いによる農林水産業への参画や、農山漁村を支える官民の副業を促進する。
  • 企業版ふるさと納税の更なる活用促進等を進める。

よくある疑問

Q企業版ふるさと納税と、個人のふるさと納税は何が違いますか?

A

個人のふるさと納税は自分が選んだ自治体に寄附して返礼品を受け取れることがありますが、企業版ふるさと納税は、企業が自治体の地方創生事業に寄附し、税の軽減を受ける仕組みで、寄附の見返りとして経済的な利益を受けることは禁止されています。原文ではその「更なる活用促進等」が挙げられています。

20-5遊休施設・空き地・古民家と条件不利地域 ― (29)〜(36)#

Qスモールコンセッションとは何ですか?古民家の再生や離島・条件不利地域の振興はどう書かれていますか?

答え:(29)〜(36)は、スモールコンセッション、空き地、古民家の再生、地域金融機関の人材マッチング、地域一体の人材確保・育成・定着モデル、離島と本土の人流、条件不利地域の振興、教育データ利活用に関する施策。スモールコンセッションは、官民連携により遊休公的施設の利活用を図る取組として推進される。離島、奄美、小笠原、半島、豪雪等の条件不利地域を、地域資源をいかして振興する。

原文 地域未来戦略 (p.51)

(29) 官民連携により遊休公的施設の利活用を図るスモールコンセッションの推進

(30) 空き地等の円滑な利活用や適正管理の推進

(31) 担い手育成や法令の弾力運用等の取組による地域資源としての古民家の再生

(32) 地域金融機関による人材マッチングの促進

(33) 地域一体での人材確保・育成・定着モデルの普及促進

(34) 離島と本土の人流創出

(35) 地域資源をいかした条件不利地域(離島、奄美、小笠原、半島、豪雪等)の振興

(36) 教育データ利活用の推進と教育分野における認証基盤の整備

地域未来AIの開発者・記事の著者の解説

「選ばれる地方」、そして第5節全体の最後の8項目は、使われていない建物や土地の活用、人材の確保、離島などの振興、教育データがテーマです。

番号 施策名(要約) ひと言でいうと
(29) スモールコンセッションの推進 使われていない公的施設を民間が運営
(30) 空き地等の利活用・適正管理 空き地を生かし、荒れないように管理
(31) 地域資源としての古民家の再生 古民家を宿やお店などに再生
(32) 地域金融機関による人材マッチング 地元の銀行などが会社と人材をつなぐ
(33) 地域一体での人材確保・育成・定着モデル 地域ぐるみで人を集め、育て、根付かせる
(34) 離島と本土の人流創出 離島と本土の行き来を増やす
(35) 条件不利地域(離島、奄美、小笠原、半島、豪雪等)の振興 地理的に不利な地域を地域資源で元気に
(36) 教育データ利活用と認証基盤の整備 学びのデータを生かす仕組み

(29)のスモールコンセッションは、施策名に「官民連携により遊休公的施設の利活用を図る」とあるとおり、廃校や使われなくなった公共施設などを、民間事業者が運営する権利を得てホテルやカフェ、オフィスなどとして活用する、比較的小規模な官民連携の取組です。コンセッションとは、施設の持ち主は公共のまま、運営する権利を民間に任せる方式のことです。

(31)の古民家は、昔ながらの工法で建てられた古い住宅です。原文には「担い手育成や法令の弾力運用等の取組による」とあり、改修できる職人の育成や、古い建物を宿泊施設などに使う際のルールの柔軟な運用によって、古民家を地域の資源として再生することが読み取れます。

(35)の条件不利地域は、海に囲まれた離島、本土から遠い奄美・小笠原、交通が不便な半島、雪の多い豪雪地帯など、地理や自然の条件で暮らしや産業に不利がある地域です。原文は「地域資源をいかした」振興としており、不利を補うだけでなく、その地域ならではの資源を強みにする方向が示されています。

(36)は、学習の記録などの教育データを活用し、そのための認証基盤(本人であることを確かめる仕組み)を整える施策です。

ポイント

  • (29)〜(36)は、スモールコンセッション、空き地、古民家の再生、地域金融機関の人材マッチング、地域一体の人材確保・育成・定着モデル、離島と本土の人流、条件不利地域の振興、教育データ利活用に関する施策。
  • スモールコンセッションは、官民連携により遊休公的施設の利活用を図る取組として推進される。
  • 離島、奄美、小笠原、半島、豪雪等の条件不利地域を、地域資源をいかして振興する。

よくある疑問

Qスモールコンセッションと普通の貸し出しは何が違うのですか?

A

原文には施策名しか書かれていません。一般に、コンセッションは施設の所有権を公共に残したまま運営権を民間に設定する方式で、民間が自らの工夫で施設を運営し収益をあげることができます。スモールコンセッションは、それを廃校や空き公共施設などの小規模な案件で進めるものです。具体的な制度は国土交通省などの公表資料で確認してください。

Q第5節の施策はこれで全部ですか?

A

はい。第5節「その他の施策の推進」は、「1.強い地域経済の構築」(1)〜(85)、「2.豊かな生活環境」のイ(1)〜(48)とウ(1)〜(36)、「3.選ばれる地方」のエ(1)〜(36)で構成されています。このあと第6節で、ロジックモデルの作成などが書かれています。

出典・参考資料

  • 内閣官房「地域未来戦略」(令和8年7月21日閣議決定)本文 p.50〜51: https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/chiikimirai/pdf/20260721_honbun.pdf
  • 第5節は施策名のみの一覧です。各施策の内容・予算・対象は、所管府省庁の公表資料で確認してください。
  • 第5節の「1.強い地域経済の構築」「2.豊かな生活環境」は、それぞれ別ページで解説しています。

出典:「地域未来戦略」(令和8年7月21日閣議決定)(内閣官房ホームページ)(https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/chiikimirai/pdf/20260721_honbun.pdf)を加工して作成。「原文」欄は原文のまま掲載し(改行・脚注の位置のみ読みやすく整理)、見出し・解説・ポイント・Q&Aは村井宗明/日本DX応援団が作成しました。

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