第3章第4節 地方創生の横断的施策
地方創生の横断的施策とは?人材・デジタル・規制改革・財政金融支援|第4節
第4節は、第1節〜第3節(強い地域経済・豊かな生活環境・選ばれる地方)のどれか一つではなく、いくつもの目標に同時に役立つ施策をまとめた節です。人を送る(人的支援・人材育成)、データを届ける(情報支援・デジタルツール)、ルールを変える(規制・制度改革)、お金を回す(財政・金融)、その他(政府関係機関の地方移転、SDGs、広域連携など)の5本柱で、地方創生を下から支える「共通の道具箱」といえます。それぞれの施策・KPI・工程を区切って解説します。
このページの要点
- 17-1第4節は、複数のアウトカムに広く貢献する横断的な施策を整理した節。子育て支援策について、全国的な支援の在り方を財源も含め検討することも書かれている。
- 17-2人的支援・人材育成として、人的支援の充実、政府デジタル人材の確保・育成、地創塾等の人材育成、地方の法曹人材の確保に取り組む。
- 17-3KPIは、地方創生人材支援制度270団体・地方創生伴走支援制度360団体(2030年度)、情報システム統一研修修了者6,000人(各年度)、地方創生カレッジ受講者54,000人(2029年度)。
- 17-4工程は、人的支援の効果検証と拡充、情報システム統一研修の継続、eラーニング講座、法曹人材の地方定着の実証実験など。
- 17-5情報支援・デジタルツールとして、RESAS・RAIDA、地域密着型データ、公共サービスメッシュやSaaS、デジタル行財政改革、地理空間情報、統計データ利活用に取り組む。
- 17-6KPIは、RESAS研修等の受講者10,000人(2030年度)、統計研修修了者11,000人(2028年度)。
- 17-7工程は、RESASの高度化とRAIDAの機能追加、公共サービスメッシュの追加開発、国・地方デジタル共通基盤、国土数値情報の整備など。
- 17-8規制・制度改革として、地方創生における特区の再起動、地方分権改革の加速化、地方のアナログ規制見直しに取り組む。
- 17-9KPIは、国家戦略特区制度を通じて実現した規制改革事項数205件(2028年度)、地方公共団体のアナログ規制の点検・見直しの進捗50%(2026年度)。
- 17-10工程は、特区を活用した地方発の規制・制度改革、事務処理方法の見直し、アナログ規制の点検・見直しと自律的な取組への支援。
- 17-11財政・金融による支援として、地域未来交付金の活用促進、地域への資金の流れ、地方財政措置、本社機能の地方移転・拡充に取り組む。
- 17-12KPIは、交付金事業のKPI達成割合75%(2026年度)、地域課題解決に取り組む金融機関の割合70%(2029年度)、地方拠点強化税制等による従業員増加数40,000人(2015〜2027年度累計)。
- 17-13工程は、地域未来交付金の翌年度効果検証、金融機関と自治体の連携、利子補給、地方創生推進費1.0兆円・地域未来基金費0.4兆円の計上(2026年度)、税制優遇の2027年度までの継続など。
- 17-14その他として、政府関係機関の地方移転、広報、地方創生SDGs、東日本大震災の被災地の地方創生、広域リージョン連携、シームレスな拠点連結型国土に取り組む。
- 17-15KPIは、地方創生SDGsに取り組む地方公共団体の割合80%(2030年度)。
- 17-16工程は、政府関係機関の地方移転の順次結論、地域未来戦略の広報、SDGs未来都市計画のフォローアップ、被災地支援、広域リージョン連携の省庁横断的支援など。
17-1横断的施策とは ― 複数の目標に効く「共通の道具箱」#
Q地方創生の「横断的施策」とは何ですか?
答え:横断的施策とは、「強い地域経済の構築」「豊かな生活環境」「選ばれる地方」の複数のアウトカムに広く貢献すると考えられる主な施策のこと。施策は、人的支援・人材育成、情報支援・デジタルツール、規制・制度改革、財政・金融による支援等、その他の5つに整理されている。子育て支援策について、国の役割やナショナルスタンダードの観点を踏まえ、全国的な支援の在り方を財源も含め検討する。
原文 地域未来戦略 (p.41)
第4節 横断的施策の推進
第1節から第3節までに記載した「強い地域経済の構築」、「豊かな生活環境」及び「選ばれる地方」の実現に向けた各施策のほか、複数のアウトカムに広く貢献すると考えられる主な施策を以下のとおり整理した。このほか、子育て支援策について、こども・子育てや教育に関する国の役割や、ナショナルスタンダードの観点も踏まえて、全国的な支援の在り方を財源も含め検討し、その結果に応じて必要な措置を講ずる。

地域未来AIの開発者・記事の著者の解説
横断的とは、「縦割り」の反対で、いくつもの分野をまたいで役立つという意味です。
第1節〜第3節は、それぞれ次の目標に向けた施策でした。
| 節 | 目標 |
|---|---|
| 第1節 | 強い地域経済の構築 |
| 第2節 | 豊かな生活環境 |
| 第3節 | 選ばれる地方 |
第4節は、これらの「複数のアウトカム(成果)に広く貢献する」施策を整理した節です。たとえば、自治体に専門家を派遣する人的支援は、産業クラスターづくりにも、生活環境の改善にも、移住促進にも役立ちます。学校の時間割にたとえると、第1〜3節が「国語」「数学」「英語」などの教科なら、第4節は「読む力」「調べる力」のようにどの教科にも効く基礎力のようなものです。
この節の冒頭には、もう一つ大事なことが書かれています。子育て支援策について、
- こども・子育てや教育に関する国の役割
- ナショナルスタンダード(全国どこでも同じ水準で受けられるべき基準)の観点
も踏まえて、全国的な支援の在り方を財源も含めて検討し、その結果に応じて必要な措置を講ずる、とされています。住む場所によって子育て支援に大きな差が出ないようにする、という問題意識が読み取れます。
ポイント
- 横断的施策とは、「強い地域経済の構築」「豊かな生活環境」「選ばれる地方」の複数のアウトカムに広く貢献すると考えられる主な施策のこと。
- 施策は、人的支援・人材育成、情報支援・デジタルツール、規制・制度改革、財政・金融による支援等、その他の5つに整理されている。
- 子育て支援策について、国の役割やナショナルスタンダードの観点を踏まえ、全国的な支援の在り方を財源も含め検討する。
よくある疑問
Q子育て支援は全国で同じになるのですか?
原文は、子育て支援策について「全国的な支援の在り方を財源も含め検討し、その結果に応じて必要な措置を講ずる」としています。検討の結果どうなるかは原文には書かれていないため、今後の政府の公表資料で確認してください。
17-2人的支援・人材育成 ― 地域に人を送り、人を育てる#
Q国は地方自治体にどんな人的支援をしていますか?
答え:人的支援・人材育成として、人的支援の充実、政府デジタル人材の確保・育成、地創塾等の人材育成、地方の法曹人材の確保の4つに取り組む。地方創生人材支援制度は、中小市町村等に専門的な知見を持つ官民の人材を派遣する制度。地方創生伴走支援制度は、国の職員が本来の業務を行いながら2〜3名のチームで中小市町村に助言等の伴走支援を行う制度。
原文 地域未来戦略 (p.41)
(1) 人的支援・人材育成
①より多くの地域に寄り添うための人的支援の充実
②政府デジタル人材の確保・育成
③地創塾等地方を担う人材育成の推進
④地方における法曹人材の確保

地域未来AIの開発者・記事の著者の解説
1つ目の柱は「人」です。4つの施策が並んでいます。
| 施策 | 内容(KPI・工程・脚注からわかること) |
|---|---|
| ①より多くの地域に寄り添うための人的支援の充実 | 地方創生人材支援制度(官民の専門人材を中小市町村等に派遣)と地方創生伴走支援制度(国の職員がチームで助言) |
| ②政府デジタル人材の確保・育成 | 情報システム統一研修を継続 |
| ③地創塾等地方を担う人材育成の推進 | eラーニング講座の提供等。KPIに地方創生カレッジの受講者数 |
| ④地方における法曹人材の確保 | 弁護士などの法律の専門家が地方に定着するための実証実験等 |
①の2つの制度の違いは、脚注を読むとはっきりします。
- 地方創生人材支援制度:中小市町村等に、専門的な知見を持つ官民の人材を派遣する制度。
- 地方創生伴走支援制度:中小市町村に、国の職員が本来の業務を行いながら、2〜3名のチームで定期的なオンライン会議や現地訪問を通じて助言等を行う制度。
前者は「人が地域に入る」、後者は「国の職員が本業と兼ねてチームで寄り添う」支援です。職員の少ない小さな町村にとって、どちらも心強い仕組みです。
④の法曹人材とは、弁護士・裁判官・検察官など、法律の専門家のことです。地方では弁護士が少ない地域もあり、暮らしや事業の法律相談がしにくいという課題があります。
ポイント
- 人的支援・人材育成として、人的支援の充実、政府デジタル人材の確保・育成、地創塾等の人材育成、地方の法曹人材の確保の4つに取り組む。
- 地方創生人材支援制度は、中小市町村等に専門的な知見を持つ官民の人材を派遣する制度。
- 地方創生伴走支援制度は、国の職員が本来の業務を行いながら2〜3名のチームで中小市町村に助言等の伴走支援を行う制度。
17-3[KPI] 人的支援・人材育成の目標値#
Q地方創生伴走支援制度のKPIは何ですか?
答え:地方創生人材支援制度による人的支援を行った地方公共団体の延べ数は、2030年度に270団体が目標。地方創生伴走支援制度による人的支援を行った地方公共団体の延べ数は、2030年度に360団体が目標。情報システム統一研修修了者数は各年度6,000人、地方創生カレッジの受講者数は2029年度に54,000人が目標。
原文 地域未来戦略 (p.41)
[KPI]
・「地方創生人材支援制度」注41により官民の人材による人的支援を行った地方公共団体の延べ数:270 団体(2030 年度)
・「地方創生伴走支援制度」注42により国の職員等による人的支援を行った地方公共団体の延べ数:360 団体(2030 年度)
・情報システム統一研修修了者数:6,000 人(各年度)
・地方創生カレッジの受講者数:54,000 人(2029 年度)
脚注
注41中小市町村等に専門的な知見を有する官民の人材を派遣する人的支援制度。
注42中小市町村に国の職員が本来の業務を行いながら、2~3名のチームで定期的なオンライン会議や現地訪問を通じた助言等伴走支援を実施する人的支援制度。

地域未来AIの開発者・記事の著者の解説
| 指標 | 目標値 | 年度 |
|---|---|---|
| 「地方創生人材支援制度」により官民の人材による人的支援を行った地方公共団体の延べ数 | 270団体 | 2030年度 |
| 「地方創生伴走支援制度」により国の職員等による人的支援を行った地方公共団体の延べ数 | 360団体 | 2030年度 |
| 情報システム統一研修修了者数 | 6,000人 | 各年度 |
| 地方創生カレッジの受講者数 | 54,000人 | 2029年度 |
読み方のポイントです。
- 上の2つは「延べ数」です。これまでに支援した団体を累計で数えます。伴走支援制度(360団体)のほうが人材支援制度(270団体)より多い目標になっています。
- 情報システム統一研修の6,000人は「各年度」、つまり毎年度の目標です。累計ではありません。
- 地方創生カレッジは、地方創生を担う人材を育てるための学びの場で、工程(17-4)にあるeラーニング講座の提供と関わる施策です。
ポイント
- 地方創生人材支援制度による人的支援を行った地方公共団体の延べ数は、2030年度に270団体が目標。
- 地方創生伴走支援制度による人的支援を行った地方公共団体の延べ数は、2030年度に360団体が目標。
- 情報システム統一研修修了者数は各年度6,000人、地方創生カレッジの受講者数は2029年度に54,000人が目標。
17-4[工程] 人的支援・人材育成のスケジュール#
Q地方創生人材支援制度や伴走支援制度はこれからどうなりますか?
答え:地方創生人材支援・伴走支援制度は各年度効果検証し、マッチングや後方支援、研修、周知等を通じて拡充する。情報システム統一研修は継続して実施する。法曹人材の地方定着に向け実証実験等を行い、2027年度以降は施策実施に向けた検討を行う。
原文 地域未来戦略 (p.41)
[工程]
・地方創生人材支援・伴走支援制度による人的支援を各年度効果検証し派遣者・支援官のマッチングや後方支援、研修等及び周知等を通じ拡充する。
・政府デジタル人材の確保・育成に向け、情報システム統一研修の実施を継続して進める。
・地方を担う人材育成・確保のため、e ラーニング講座の提供等を行い、2028年度以降は事業の進捗を踏まえて方向性を検討する。
・法曹人材の地方定着に向け、地方における新規ニーズ開拓に係る実証実験等を行い、2027 年度以降は施策実施に向けた検討を行う。

地域未来AIの開発者・記事の著者の解説
| 施策 | 工程 |
|---|---|
| 地方創生人材支援・伴走支援制度 | 各年度効果検証し、派遣者・支援官のマッチング、後方支援、研修等、周知等を通じて拡充 |
| 政府デジタル人材 | 情報システム統一研修の実施を継続 |
| 地方を担う人材育成・確保 | eラーニング講座の提供等。2028年度以降は事業の進捗を踏まえて方向性を検討 |
| 法曹人材の地方定着 | 地方の新規ニーズ開拓に係る実証実験等。2027年度以降は施策実施に向けた検討 |
人的支援制度の工程には、「派遣者・支援官のマッチング」が入っています。どんなに優秀な人材でも、地域の課題と得意分野が合っていなければ力を発揮できません。地域が求める支援と、送る人をうまく組み合わせることが、拡充のカギとされています。
法曹人材については、いきなり制度を作るのではなく、まず実証実験で地方にどんな法律のニーズがあるかを掘り起こし、2027年度以降に施策の実施を検討する、という慎重な順番になっています。
ポイント
- 地方創生人材支援・伴走支援制度は各年度効果検証し、マッチングや後方支援、研修、周知等を通じて拡充する。
- 情報システム統一研修は継続して実施する。
- 法曹人材の地方定着に向け実証実験等を行い、2027年度以降は施策実施に向けた検討を行う。
17-5情報支援・デジタルツールの整備 ― RESAS・RAIDA・公共サービスメッシュ#
QRESASやRAIDAとは何ですか?自治体のデータ活用はどう進むのですか?
答え:情報支援・デジタルツールとして、RESAS・RAIDA、地域密着型データ、公共サービスメッシュやSaaS、デジタル行財政改革、地理空間情報、統計データ利活用の6つに取り組む。RESASは地域経済に関するビッグデータを地図やグラフで可視化する地域経済分析システム。RAIDAは地域におけるデータ分析・政策検討等の基盤となる地方創生データ分析評価プラットフォーム。
原文 地域未来戦略 (p.42)
(2) 情報支援・デジタルツールの整備
②地域密着型データ等の活用による地域連携の充実・深化
③地方公共団体内情報活用(公共サービスメッシュや国が推進する SaaS注45等の普及)を通じた地方公共団体業務の効率化
④デジタル行財政改革の推進
⑤地方における DX の原資となる地理空間情報の整備・利活用促進
⑥統計データ利活用促進のための人材確保・環境整備支援等
脚注
注43地域経済に関するビッグデータを地図上やグラフで可視化する地域経済分析システム(Regional Economy SocietyAnalyzing System)。
注44RAIDA の機能や役割を示す英単語である「Regional Issue」、「Analysis」、「Insight」、「Data-Driven and Digital」及び「Accelerate digitalization」の頭文字。地域におけるデータ分析・政策検討等の基盤となる地方創生データ分析評価プラットフォーム。
注45Software as a Service の略。

地域未来AIの開発者・記事の著者の解説
2つ目の柱は「データとデジタル」です。6つの施策があります。脚注に出てくる言葉から確認しましょう。
| 用語 | 脚注などによる意味 |
|---|---|
| RESAS(リーサス) | 地域経済に関するビッグデータを地図上やグラフで見える化する地域経済分析システム |
| RAIDA(ライダ) | 地域でのデータ分析・政策検討等の基盤となる地方創生データ分析評価プラットフォーム |
| SaaS(サース) | Software as a Service の略。インターネット経由で使うソフトウェアのサービス |
| 公共サービスメッシュ | 国が推進するSaaS等を自治体が使うときのデータ連携を、円滑かつ低コストにする仕組み(工程より) |
6つの施策を短くまとめると次のとおりです。
- RESAS・RAIDAによる情報支援の強化:データで地域の課題を読み解く。
- 地域密着型データ等の活用:数字だけでなく、地域の声などの定性データも使って地域連携を深める。
- 公共サービスメッシュやSaaS等の普及:自治体の業務を効率化する。
- デジタル行財政改革の推進:国・地方デジタル共通基盤の整備など。
- 地理空間情報の整備・利活用:地図に関するデータを地方のDXの「原資(もとで)」にする。
- 統計データ利活用のための人材確保・環境整備。
RESASは、高校の探究学習で使ったことがある人もいるかもしれません。自分の町の人口や産業のデータをグラフで見ると、「なぜこの町は若い人が減っているのか」といった問いが立てやすくなります。
ポイント
- 情報支援・デジタルツールとして、RESAS・RAIDA、地域密着型データ、公共サービスメッシュやSaaS、デジタル行財政改革、地理空間情報、統計データ利活用の6つに取り組む。
- RESASは地域経済に関するビッグデータを地図やグラフで可視化する地域経済分析システム。
- RAIDAは地域におけるデータ分析・政策検討等の基盤となる地方創生データ分析評価プラットフォーム。
よくある疑問
QRESASは誰でも使えますか?
原文には利用条件は書かれていませんが、工程では利用者の声を踏まえたRESASの高度化や、研修・アイデアコンテスト等の実施が挙げられています。利用方法の詳細は、RESASの公式サイトなど所管府省庁の公表資料で確認してください。
17-6[KPI] RESAS研修・統計研修の目標値#
QRESAS研修や統計研修のKPIは何ですか?
答え:RESAS研修等の受講者数は2030年度に10,000人が目標。統計研修修了者数は2028年度に11,000人が目標。
原文 地域未来戦略 (p.42)
[KPI]
・RESAS 研修等の受講者数:10,000 人(2030 年度)
・統計研修修了者数:11,000 人(2028 年度)

ポイント
- RESAS研修等の受講者数は2030年度に10,000人が目標。
- 統計研修修了者数は2028年度に11,000人が目標。
17-7[工程] 情報支援・デジタルツールのスケジュール#
Q公共サービスメッシュやRESASはこれからどうなりますか?
答え:利用者の声を踏まえたRESASの高度化とRAIDAの機能追加も踏まえ、研修やアイデアコンテスト等を実施する。公共サービスメッシュを2026年度以降追加開発し、SaaS等の利用に係るデータ連携を円滑かつ低コストで実現する。国土数値情報等の地理空間情報を整備し、2027年度以降はニーズ調査を踏まえた整備・更新や利活用を促進する。
原文 地域未来戦略 (p.42)
[工程]
・地方版総合戦略等の支援に向け、利用者の声を踏まえた RESAS の高度化やRAIDA の機能追加も踏まえ、研修やアイデアコンテスト等を実施する。
・地域密着型の定性データを活用した地域課題の把握等により地域連携の充実・深化を図る。
・公共サービスメッシュを 2026 年度以降追加開発し、国が推進する SaaS 等の利用に係るデータ連携を円滑かつ低コストで実現する。
・2023 年度から開始した交付金により全国展開の先行的取組を引き続き支援するとともに、国・地方デジタル共通基盤の整備を推進する。
・国土数値情報等の地理空間情報の整備を進め、2027 年度以降はニーズ調査を踏まえた整備・更新や利活用の促進に取り組む。
・統計人材の確保・育成に向け、引き続き統計研修等を推進する。

地域未来AIの開発者・記事の著者の解説
| 施策 | 工程 |
|---|---|
| RESAS・RAIDA | 地方版総合戦略等の支援に向け、利用者の声を踏まえたRESASの高度化、RAIDAの機能追加も踏まえ、研修やアイデアコンテスト等を実施 |
| 地域密着型データ | 地域密着型の定性データを活用した地域課題の把握等で、地域連携を充実・深化 |
| 公共サービスメッシュ | 2026年度以降追加開発し、国が推進するSaaS等の利用に係るデータ連携を円滑かつ低コストで実現 |
| デジタル行財政改革 | 2023年度開始の交付金で全国展開の先行的取組を支援。国・地方デジタル共通基盤の整備を推進 |
| 地理空間情報 | 国土数値情報等を整備。2027年度以降はニーズ調査を踏まえた整備・更新や利活用の促進 |
| 統計人材 | 引き続き統計研修等を推進 |
アイデアコンテストは、RESASなどのデータを使って地域の課題解決策を提案するコンテストです。高校生や大学生が参加できる場合もあるので、興味のある人は公表情報を確認してみてください。
国・地方デジタル共通基盤は、国と自治体がばらばらにシステムを作るのではなく、共通の土台を整えようという取組です。自治体ごとにシステムを作ると費用もかかり、データのやりとりも難しくなります。共通化によって、職員の負担を減らし、住民サービスを良くすることが期待されています。
ポイント
- 利用者の声を踏まえたRESASの高度化とRAIDAの機能追加も踏まえ、研修やアイデアコンテスト等を実施する。
- 公共サービスメッシュを2026年度以降追加開発し、SaaS等の利用に係るデータ連携を円滑かつ低コストで実現する。
- 国土数値情報等の地理空間情報を整備し、2027年度以降はニーズ調査を踏まえた整備・更新や利活用を促進する。
17-8規制・制度改革 ― 特区の再起動とアナログ規制の見直し#
Q地方創生の特区やアナログ規制の見直しとは何ですか?
答え:規制・制度改革として、特区の再起動、地方分権改革の加速化、地方のアナログ規制見直しの3つに取り組む。特区とは、国家戦略特区(スーパーシティ、デジタル田園健康特区、連携"絆"特区等)、構造改革特区及び総合特区をいう。技術の進展に適応した規制環境を実現するため、地方公共団体のアナログ規制を見直す。
原文 地域未来戦略 (p.42)
(3) 規制・制度改革
①地方創生における特区注46の再起動
②持続可能な地方行財政の確保に向けた地方分権改革の加速化
③技術の進展に適応した規制環境の実現(地方のアナログ規制見直し)
脚注
注46国家戦略特区(先端的サービスの実装等による地域課題の解決に取り組むモデル地域であるスーパーシティ、デジタル田園健康特区、連携“絆”特区等)、構造改革特区及び総合特区をいう。

地域未来AIの開発者・記事の著者の解説
3つ目の柱は「ルール」です。
①地方創生における特区の再起動 特区とは、特定の地域に限って規制を緩めたり特例を認めたりして、新しい取組を試せるようにする制度です。脚注では、特区とは国家戦略特区(スーパーシティ、デジタル田園健康特区、連携"絆"特区等)、構造改革特区及び総合特区をいうとされています。「再起動」という言葉から、特区制度を地方創生のために改めて積極的に使っていこうという姿勢が読み取れます。
②持続可能な地方行財政の確保に向けた地方分権改革の加速化 国が持っている権限や事務を見直し、地方が自分たちで判断しやすくする取組です。工程では、地方公共団体の事務処理方法の見直し等を重点的に進めるとされています。
③技術の進展に適応した規制環境の実現(地方のアナログ規制見直し) アナログ規制とは、「書面で提出」「人が現地で目視で確認」「担当者が常駐」など、デジタル技術を使うことを想定していないルールのことです。ドローンやAI、オンライン手続きなどの技術が使えるよう、自治体のルールを点検・見直します。
ポイント
- 規制・制度改革として、特区の再起動、地方分権改革の加速化、地方のアナログ規制見直しの3つに取り組む。
- 特区とは、国家戦略特区(スーパーシティ、デジタル田園健康特区、連携"絆"特区等)、構造改革特区及び総合特区をいう。
- 技術の進展に適応した規制環境を実現するため、地方公共団体のアナログ規制を見直す。
よくある疑問
Qアナログ規制の見直しで、何が変わるのですか?
原文は、技術の進展に適応した規制環境の実現として地方のアナログ規制見直しを掲げ、地方公共団体におけるアナログ規制の点検・見直しを推進するとしています。どの規制がどう変わるかは自治体ごとに異なるため、各自治体や所管府省庁の公表資料で確認してください。
17-9[KPI] 規制改革事項数・アナログ規制見直しの目標値#
Q国家戦略特区やアナログ規制見直しのKPIは何ですか?
答え:国家戦略特区制度を通じて実現した規制改革事項数(全国展開済みの措置を含む)は、2028年度に205件が目標。地方公共団体におけるアナログ規制の点検・見直しの進捗状況は、2026年度に50%が目標。
原文 地域未来戦略 (p.42〜43)
[KPI]
・国家戦略特区制度を通じて実現した規制改革事項数(全国展開済みの措置を含む。):205 件(2028 年度)
・地方公共団体におけるアナログ規制の点検・見直しの進捗状況:50%(2026年度)

地域未来AIの開発者・記事の著者の解説
| 指標 | 目標値 | 年度 |
|---|---|---|
| 国家戦略特区制度を通じて実現した規制改革事項数(全国展開済みの措置を含む) | 205件 | 2028年度 |
| 地方公共団体におけるアナログ規制の点検・見直しの進捗状況 | 50% | 2026年度 |
1つ目の「全国展開済みの措置を含む」という注記に注目しましょう。特区は、ある地域で試してうまくいった規制改革を、のちに全国に広げることがあります。特区で生まれた改革が全国に広がった分も数える、ということです。特区は「地方から日本全体のルールを変える実験場」でもあるのです。
2つ目のアナログ規制は、2026年度に進捗50%が目標です。工程(17-10)では、2027年度以降は各団体における自律的な取組に向けた支援を行うとされており、まず国の後押しで半分まで進め、その後は自治体が自分たちで見直しを続けられるようにする、という流れが読み取れます。
ポイント
- 国家戦略特区制度を通じて実現した規制改革事項数(全国展開済みの措置を含む)は、2028年度に205件が目標。
- 地方公共団体におけるアナログ規制の点検・見直しの進捗状況は、2026年度に50%が目標。
17-10[工程] 規制・制度改革のスケジュール#
Q特区や地方分権改革はこれからどう進むのですか?
答え:特区制度を活用した地方発の大胆な規制・制度改革を推進し、地域のチャレンジを徹底してサポートする。地方公共団体の事務処理方法の見直し等を重点的に進め、2027年以降は事務簡素化やサービス維持等に取り組む。アナログ規制の点検・見直しを推進し、2027年度以降は各団体の自律的な取組を支援する。
原文 地域未来戦略 (p.43)
[工程]
・地域課題の解決等のため、特区制度を活用した地方発の大胆な規制・制度改革を推進するとともに、地域のチャレンジを徹底してサポートする。
・地方公共団体の事務処理方法の見直し等を重点的に進め、2027 年以降はその内容や地方の提案を踏まえ、事務簡素化やサービス維持等に取り組む。
・地方公共団体におけるアナログ規制の点検・見直しを推進し、2027 年度以降は、各団体における自律的な取組に向けた必要な支援を実施する。

地域未来AIの開発者・記事の著者の解説
| 施策 | 工程 |
|---|---|
| 特区 | 特区制度を活用した地方発の大胆な規制・制度改革を推進し、地域のチャレンジを徹底してサポート |
| 地方分権改革 | 地方公共団体の事務処理方法の見直し等を重点的に進め、2027年以降はその内容や地方の提案を踏まえ、事務簡素化やサービス維持等に取り組む |
| アナログ規制 | 点検・見直しを推進し、2027年度以降は各団体の自律的な取組に向けた支援 |
特区の工程にある「地方発」「地域のチャレンジを徹底してサポート」という言葉が印象的です。国が上から決めるのではなく、地域からの「こんなことをやってみたい」という提案を、規制改革で後押しするという考え方です。
地方分権改革の工程にある「事務簡素化」と「サービス維持」は、人手不足が進む自治体にとって切実なテーマです。職員が減っても住民サービスの水準を守るため、事務のやり方そのものを見直すことが求められています。
ポイント
- 特区制度を活用した地方発の大胆な規制・制度改革を推進し、地域のチャレンジを徹底してサポートする。
- 地方公共団体の事務処理方法の見直し等を重点的に進め、2027年以降は事務簡素化やサービス維持等に取り組む。
- アナログ規制の点検・見直しを推進し、2027年度以降は各団体の自律的な取組を支援する。
17-11財政・金融による支援等 ― 地域未来交付金と本社機能の地方移転#
Q地方創生の財政・金融による支援にはどんなものがありますか?
答え:財政・金融による支援等として、地域未来交付金の活用促進、地域の資金の流れの促進、地方財政措置、本社機能の地方移転・拡充の4つに取り組む。2026年度に「地方創生推進費」1.0兆円、「地域未来基金費」0.4兆円を計上している(工程)。地方拠点強化税制等の税制優遇により、企業の本社機能の地方移転・拡充を後押しする。
原文 地域未来戦略 (p.43)
(4) 財政・金融による支援等
①地域未来交付金の活用促進
②地域の課題解決、成長促進のための資金の流れの促進
③地域の実情に応じた取組に対する地方財政措置
④本社機能の地方移転・拡充の更なる促進

地域未来AIの開発者・記事の著者の解説
4つ目の柱は「お金」です。4つの施策があります。
| 施策 | 内容(KPI・工程からわかること) |
|---|---|
| ①地域未来交付金の活用促進 | 地域未来戦略に役立つ事業を各年度支援し、翌年度に効果検証 |
| ②地域の課題解決、成長促進のための資金の流れの促進 | 金融機関等と地方公共団体の連携強化、金融機関の取組のモニタリング、利子補給制度 |
| ③地域の実情に応じた取組に対する地方財政措置 | 2026年度に「地方創生推進費」1.0兆円、「地域未来基金費」0.4兆円を計上 |
| ④本社機能の地方移転・拡充の更なる促進 | 地方拠点強化税制等の税制優遇で企業の移転・拡充を後押し |
①の地域未来交付金は、第1章でも出てきた、地域未来戦略を進めるための国の交付金です。
②の利子補給とは、企業などが金融機関からお金を借りたときの利息の一部を、国などが代わりに負担する仕組みです。借りる側の負担が軽くなり、投資がしやすくなります。地方の銀行や信用金庫などの金融機関は、地元企業のことをよく知っているので、地域の課題解決の大切なパートナーです。
③の地方財政措置とは、自治体が地域の実情に応じた取組を行うための財源を、国が地方財政の仕組みの中で確保することです。
④の本社機能の地方移転は、東京などにある企業の本社の機能(研究開発、管理部門など)を地方に移したり、地方で拡充したりすることです。地方に「良質な雇用」を生む方法の一つです。
ポイント
- 財政・金融による支援等として、地域未来交付金の活用促進、地域の資金の流れの促進、地方財政措置、本社機能の地方移転・拡充の4つに取り組む。
- 2026年度に「地方創生推進費」1.0兆円、「地域未来基金費」0.4兆円を計上している(工程)。
- 地方拠点強化税制等の税制優遇により、企業の本社機能の地方移転・拡充を後押しする。
17-12[KPI] 交付金・金融機関・地方拠点強化税制の目標値#
Q地域未来交付金のKPIは何ですか?
答え:2026年度の交付金採択事業のうち、事業のKPI目標を1つでも達成した事業の割合は、2026年度に75%が目標。地域課題解決に資する具体的な取組を実施している金融機関の割合は、2029年度に70%が目標。地方拠点強化税制等による企業の移転・拡充に伴う従業員増加数は、2015〜2027年度累計で40,000人が目標。
原文 地域未来戦略 (p.43)
[KPI]
・2026 年度の交付金採択事業のうち、当該事業の KPI 目標を1つでも達成した事業の割合:75%(2026 年度)
・地域課題解決に資する具体的な取組を実施している金融機関の割合:70%(2029 年度)
・地方拠点強化税制等による企業の移転・拡充に伴う従業員増加数の累計:
40,000 人(2015 年度~2027 年度累計)

地域未来AIの開発者・記事の著者の解説
| 指標 | 目標値 | 年度 |
|---|---|---|
| 2026年度の交付金採択事業のうち、当該事業のKPI目標を1つでも達成した事業の割合 | 75% | 2026年度 |
| 地域課題解決に資する具体的な取組を実施している金融機関の割合 | 70% | 2029年度 |
| 地方拠点強化税制等による企業の移転・拡充に伴う従業員増加数の累計 | 40,000人 | 2015年度〜2027年度累計 |
それぞれの読み方です。
- 交付金事業のKPI達成割合75%:交付金で支援した事業が、それぞれ自分で決めたKPIを1つでも達成したかを数えます。お金を出して終わりではなく、成果が出たかまで確かめる指標です。
- 金融機関の割合70%:地域の課題解決に具体的に取り組む金融機関を増やす目標です。
- 従業員増加数40,000人:地方拠点強化税制等で企業が地方に移転・拡充した結果、増えた従業員の数を2015年度から2027年度まで累計で数えます。期間が長いのは、この税制がそれ以前から続いている施策だからと読めます。
ポイント
- 2026年度の交付金採択事業のうち、事業のKPI目標を1つでも達成した事業の割合は、2026年度に75%が目標。
- 地域課題解決に資する具体的な取組を実施している金融機関の割合は、2029年度に70%が目標。
- 地方拠点強化税制等による企業の移転・拡充に伴う従業員増加数は、2015〜2027年度累計で40,000人が目標。
17-13[工程] 財政・金融による支援のスケジュール ― 地方創生推進費1.0兆円#
Q地方創生推進費と地域未来基金費はいくらですか?
答え:地域未来交付金は、各年度、地域未来戦略に資する事業を支援し、翌年度において効果検証を実施する。2026年度に「地方創生推進費」1.0兆円、「地域未来基金費」0.4兆円を計上し、引き続き地域の実情に応じた地方財政措置を講ずる。税制優遇等による企業の移転・拡充の後押しを2027年度まで継続し、2028年度以降は方向性等を検討する。
原文 地域未来戦略 (p.43)
[工程]
・地域未来交付金について、各年度地域未来戦略に資する事業に対して支援を行い、翌年度において効果検証を実施する。
・地域金融力強化のため、金融機関等と地方公共団体の連携強化の後押しを進め、2027 年度以降は事業の結果を踏まえて展開を検討する。
・金融機関等の地方創生に資する取組調査や表彰等を通じたモニタリング事業を推進し、2027 年度以降は状況を踏まえて方向性を検討する。
・利子補給制度それぞれの資金ニーズに応じた柔軟な支援について、2027 年度以降は取組成果を踏まえた展開を検討する。
・2026 年度に「地方創生推進費」1.0 兆円、「地域未来基金費」0.4 兆円を計上。引き続き地域の実情に応じた取組に必要な地方財政措置を講ずる。
・税制優遇等による企業の移転・拡充の後押しを 2027 年度まで継続し、2028年度以降は取組の進捗等を踏まえ方向性等を検討する。

地域未来AIの開発者・記事の著者の解説
| 施策 | 工程 |
|---|---|
| 地域未来交付金 | 各年度、地域未来戦略に資する事業を支援し、翌年度に効果検証 |
| 地域金融力の強化 | 金融機関等と地方公共団体の連携強化を後押し。2027年度以降は事業の結果を踏まえ展開を検討 |
| 金融機関のモニタリング | 地方創生に資する取組調査や表彰等。2027年度以降は状況を踏まえ方向性を検討 |
| 利子補給制度 | 資金ニーズに応じた柔軟な支援。2027年度以降は取組成果を踏まえ展開を検討 |
| 地方財政措置 | 2026年度に「地方創生推進費」1.0兆円、「地域未来基金費」0.4兆円を計上。引き続き必要な地方財政措置 |
| 本社機能の地方移転 | 税制優遇等による後押しを2027年度まで継続。2028年度以降は進捗等を踏まえ方向性を検討 |
この工程の中で、具体的な金額が書かれているのは地方財政措置です。2026年度に、
- 地方創生推進費:1.0兆円
- 地域未来基金費:0.4兆円
が計上されています。1.0兆円は1兆円のことです。この金額は、地方財政措置として計上されたもので、地域の実情に応じた取組に必要な財源です。
交付金の工程にある「翌年度において効果検証」も大切です。使ったお金が成果につながったかを次の年に確かめ、改善につなげる――地域未来戦略全体に通じるPDCAの考え方です。
ポイント
- 地域未来交付金は、各年度、地域未来戦略に資する事業を支援し、翌年度において効果検証を実施する。
- 2026年度に「地方創生推進費」1.0兆円、「地域未来基金費」0.4兆円を計上し、引き続き地域の実情に応じた地方財政措置を講ずる。
- 税制優遇等による企業の移転・拡充の後押しを2027年度まで継続し、2028年度以降は方向性等を検討する。
よくある疑問
Q地方創生推進費と地域未来基金費の違いは何ですか?
原文では、どちらも2026年度に計上された地方財政措置として名前と金額(地方創生推進費1.0兆円、地域未来基金費0.4兆円)が示されています。それぞれの使い道や配分の仕組みは原文には書かれていないため、所管府省庁の公表資料で確認してください。
17-14その他の横断的施策 ― 政府関係機関の地方移転・SDGs・広域リージョン連携#
Q広域リージョン連携やシームレスな拠点連結型国土とは何ですか?
答え:その他の横断的施策として、政府関係機関の地方移転、広報、地方創生SDGs、東日本大震災の被災地における地方創生、広域リージョン連携、シームレスな拠点連結型国土の実現の6つに取り組む。シームレスな拠点連結型国土とは、地域の拠点への諸機能の集約化を図りつつ、交通やデジタルのネットワークで切れ目なくつながり合う拠点連結型の国土。全国8つの広域圏で令和8年6月に新たな広域地方計画が策定された(脚注)。
原文 地域未来戦略 (p.44)
(5) その他
①政府関係機関の地方移転
②国民的な機運向上等に向けた表彰等を始めとした広報の展開
③SDGs を起点とした地方創生戦略
④東日本大震災の被災地における地方創生
⑤広域リージョン連携注47の推進
⑥広域地方計画等注48に基づく「シームレスな拠点連結型国土」注49の実現
脚注
注47北海道及び沖縄県はそれぞれのエリアを広域リージョンとして扱うことが可能。
注48北海道総合開発計画及び沖縄振興計画を含む。全国8つの広域圏で令和8年6月に新たな広域地方計画を策定。
注49人口や諸機能が広域的に分散する国土構造に向け、多様な地域の拠点への諸機能の集約化を図りつつ、質の高い交通やデジタルのネットワークの強化を通じて、シームレスにつながり合う拠点連結型国土。

地域未来AIの開発者・記事の著者の解説
最後の柱「その他」には、6つの施策が並んでいます。
| 施策 | 内容(工程・脚注からわかること) |
|---|---|
| ①政府関係機関の地方移転 | 国の研究機関などを地方へ移す。リダンダンシー確保の必要性等を踏まえて検討 |
| ②表彰等を始めとした広報の展開 | 様々な層に地域未来戦略への理解を促し、興味・関心を喚起 |
| ③SDGsを起点とした地方創生戦略 | 地方創生SDGsの推進。未来都市計画のフォローアップ等 |
| ④東日本大震災の被災地における地方創生 | 復興の取組と連携し、被災地方公共団体の主体的な取組を支援 |
| ⑤広域リージョン連携の推進 | 都道府県を越えた広い範囲での連携。北海道・沖縄県はそれぞれのエリアを広域リージョンとして扱うことが可能(脚注) |
| ⑥「シームレスな拠点連結型国土」の実現 | 広域地方計画等に基づく。全国8つの広域圏で令和8年6月に新たな広域地方計画を策定(脚注) |
いくつか言葉を補足します。
- リダンダンシー:「余裕」「予備」という意味で、災害などで一か所の機能が止まっても、別の場所で代わりができるようにしておくことです。機関を地方に分散することは、この観点からも意味があります。
- SDGs:国連で採択された「持続可能な開発目標」です。地方創生SDGsは、SDGsの考え方を地域づくりにいかす取組です。
- シームレスな拠点連結型国土:脚注によると、人口や諸機能が広く分散する国土構造に向け、多様な地域の拠点に機能を集約しつつ、質の高い交通やデジタルのネットワークで、シームレスに(切れ目なく)つながり合う国土のことです。
ポイント
- その他の横断的施策として、政府関係機関の地方移転、広報、地方創生SDGs、東日本大震災の被災地における地方創生、広域リージョン連携、シームレスな拠点連結型国土の実現の6つに取り組む。
- シームレスな拠点連結型国土とは、地域の拠点への諸機能の集約化を図りつつ、交通やデジタルのネットワークで切れ目なくつながり合う拠点連結型の国土。
- 全国8つの広域圏で令和8年6月に新たな広域地方計画が策定された(脚注)。
17-15[KPI] 地方創生SDGsに取り組む自治体の割合#
Q地方創生SDGsのKPIは何ですか?
答え:地方創生SDGsに取り組む地方公共団体の割合を、2030年度に80%とすることが目標。地方創生SDGsの取組を加速化するための自律的好循環エコシステムの創出を目指す指標として位置付けられている。
原文 地域未来戦略 (p.44)
[KPI]
・地方創生 SDGs の取組を加速化するための自律的好循環エコシステムの創出(地方創生 SDGs に取り組む地方公共団体の割合):80%(2030 年度)

地域未来AIの開発者・記事の著者の解説
| 指標 | 目標値 | 年度 |
|---|---|---|
| 地方創生SDGsの取組を加速化するための自律的好循環エコシステムの創出(地方創生SDGsに取り組む地方公共団体の割合) | 80% | 2030年度 |
少し長い指標名ですが、測るものはかっこの中の「地方創生SDGsに取り組む地方公共団体の割合」です。2030年度に80%、つまり全国の自治体の大部分が地方創生SDGsに取り組んでいる状態を目指しています。
「自律的好循環エコシステム」とは、国の支援がなくても、自治体・企業・金融機関などが互いに関わり合いながら、SDGsの取組が自然に回り続ける仕組みのことと読めます。エコシステム(生態系)という言葉は、さまざまな生き物が支え合って成り立つ自然界のように、多くの主体がつながって成り立つ仕組みを表すときによく使われます。
ポイント
- 地方創生SDGsに取り組む地方公共団体の割合を、2030年度に80%とすることが目標。
- 地方創生SDGsの取組を加速化するための自律的好循環エコシステムの創出を目指す指標として位置付けられている。
17-16[工程] その他の横断的施策のスケジュール#
Q政府関係機関の地方移転や広域リージョン連携はこれからどう進みますか?
答え:政府関係機関の地方移転は、リダンダンシー確保の必要性等を踏まえ国が検討した上で、地方の提案も踏まえ順次結論を出す。地方創生SDGsの推進に向け、未来都市計画のフォローアップ等に加え、小規模地方公共団体や官民連携の支援等を行う。広域リージョン連携は省庁横断的な支援で推進し、広域地方計画等に基づくプロジェクトをハード・ソフト両面から支援する。
原文 地域未来戦略 (p.44)
[工程]
・政府関係機関の地方移転は、リダンダンシー確保の必要性等、昨今の変化等を踏まえ、国が検討した上で、地方の提案も踏まえ、順次結論を出す。
・様々な層に対し、地域未来戦略への理解を促進し、興味・関心を喚起するための広報を展開する。
・地方創生 SDGs の推進に向け、未来都市計画のフォローアップ等に加え、各施策の状況を検証し、小規模地方公共団体や官民連携の支援等を行う。
・東日本大震災の被災地における地方創生について、復興の取組との連携の充実・強化を図り、被災地方公共団体の自主的・主体的な取組を支援する。
・広域リージョン連携の取組を推進し、省庁横断的な支援により、各地域の成長やイノベーション創出につながる施策の実施を促進する。
・広域地方計画等に基づく広域的なプロジェクトに対し、広域リージョン連携の枠組みとも結合しながら、ハード・ソフト両面から支援を行う。

地域未来AIの開発者・記事の著者の解説
| 施策 | 工程 |
|---|---|
| 政府関係機関の地方移転 | リダンダンシー確保の必要性等、昨今の変化等を踏まえ、国が検討した上で、地方の提案も踏まえ、順次結論を出す |
| 広報 | 様々な層に対し、地域未来戦略への理解を促進し、興味・関心を喚起する広報を展開 |
| 地方創生SDGs | 未来都市計画のフォローアップ等に加え、各施策の状況を検証し、小規模地方公共団体や官民連携の支援等 |
| 東日本大震災の被災地 | 復興の取組との連携を充実・強化し、被災地方公共団体の自主的・主体的な取組を支援 |
| 広域リージョン連携 | 省庁横断的な支援で、各地域の成長やイノベーション創出につながる施策の実施を促進 |
| 広域地方計画等 | 広域的なプロジェクトに対し、広域リージョン連携の枠組みとも結合しながら、ハード・ソフト両面から支援 |
広報の工程は、このサイトにも関係があります。「様々な層に対し、地域未来戦略への理解を促進し、興味・関心を喚起する」――高校生・大学生を含め、多くの人が地域未来戦略を知り、関心を持つことが、国の工程にも書かれているのです。
広域リージョン連携と広域地方計画は、セットで読むとわかりやすくなります。一つの県だけでは解決できない課題(交通網、産業の集積、災害への備えなど)に、複数の県がまとまって取り組み、国が省庁横断的に、そしてハード(道路や施設などの整備)とソフト(計画づくりや人材など)の両面から支えます。
ここで第4節は終わり、次は第5節「その他の施策の推進」に続きます。
ポイント
- 政府関係機関の地方移転は、リダンダンシー確保の必要性等を踏まえ国が検討した上で、地方の提案も踏まえ順次結論を出す。
- 地方創生SDGsの推進に向け、未来都市計画のフォローアップ等に加え、小規模地方公共団体や官民連携の支援等を行う。
- 広域リージョン連携は省庁横断的な支援で推進し、広域地方計画等に基づくプロジェクトをハード・ソフト両面から支援する。
出典・参考資料
- 内閣官房「地域未来戦略」(令和8年7月21日閣議決定)本文 p.41〜44: https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/chiikimirai/pdf/20260721_honbun.pdf
- 地域未来交付金と地域未来基金費については、第1章「はじめに」のページもあわせてご覧ください。
出典:「地域未来戦略」(令和8年7月21日閣議決定)(内閣官房ホームページ)(https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/chiikimirai/pdf/20260721_honbun.pdf)を加工して作成。「原文」欄は原文のまま掲載し(改行・脚注の位置のみ読みやすく整理)、見出し・解説・ポイント・Q&Aは村井宗明/日本DX応援団が作成しました。