付録17の戦略分野
17の戦略分野とは?一覧と地方の産業クラスター|AI・半導体から核融合まで
地域未来戦略で何度も出てくる「17の戦略分野」は、日本成長戦略で国が重点的に官民投資を進める分野です。戦略産業クラスター計画は、この17分野に関連する企業の大規模投資を起点に、地方に産業クラスターをつくる計画です。このページでは、17分野を6つのグループに分けて、それぞれがどんな分野か、地域未来戦略の本文にどんな関連施策があるかを表で紹介します(グループ分けと分野の説明は記事の著者による整理です)。
このページの要点
- 93-117の戦略分野は、日本成長戦略の重点分野(注5)。戦略産業クラスター計画は、17分野に関連する企業の大規模投資を起点に産業クラスターを形成する。
- 93-2デジタル・先端技術のグループ:AI・半導体、デジタル・サイバーセキュリティ、情報通信、量子。
- 93-3空・海・安全保障のグループ:防衛産業、航空・宇宙、海洋、造船、港湾ロジスティクス。
- 93-4素材・バイオ・医療のグループ:マテリアル(重要鉱物・部素材)、合成生物学・バイオ、創薬・先端医療。
- 93-5エネルギー・国土のグループ:資源・エネルギー安全保障・GX、フュージョンエネルギー、防災・国土強靱化。
- 93-6食と文化のグループ:フードテック、コンテンツ。地方の農林水産業や観光とも結び付きやすい。
- 93-7国は17分野で「一歩前に出て」大胆な投資を誘引し、インフラや民間クラスター拠点の整備を既存予算と別枠で進める。
93-117の戦略分野とは ― 日本成長戦略の重点分野#
Q17の戦略分野とは何ですか?一覧を教えてください。
答え:17の戦略分野は、日本成長戦略で国が重点的に官民投資を進める17分野(注5に一覧)。戦略産業クラスター計画は、17の戦略分野に関連する企業の大規模投資を起点として産業クラスターを形成する計画。17分野以外の産業は、地域産業クラスター計画や地場産業成長プランで支援する。
原文 地域未来戦略 (p.1)
このような経済に重きを置いた取組を進めていくために、地域未来戦略に関する関係副大臣等会議において、地方に大規模な投資を呼び込み、各地に産業クラスターを戦略的に形成していくとともに、地方の大きな伸び代である多様で魅力ある地域資源を最大限に活用し、地場産業を含む地域の産業、地域経済の持続的な成長を図っていくための「地域未来戦略の政策パッケージ」注4を取りまとめた。成長戦略における 17 の戦略分野注5に関連する企業の大規模投資を起点として産業クラスターを形成する戦略産業クラスター計画、都道府県が主体となって産業クラスターを形成する地域産業クラスター計画、市町村又は都道府県がその地域に根ざす農林水産業、食品加工業、観光・スポーツビジネス、伝統工芸品等、地域資源を活用した多様な産業の発展を促す地場産業成長プランの3類型の計画で強い地域経済の構築を目指す。
脚注
注4地域未来戦略に関する関係副大臣等会議決定(令和8年6月 24 日)。
注5AI・半導体、デジタル・サイバーセキュリティ、情報通信、量子、防衛産業、航空・宇宙、海洋、造船、マテリアル(重要鉱物・部素材)、合成生物学・バイオ、創薬・先端医療、資源・エネルギー安全保障・GX、フュージョンエネルギー、防災・国土強靱化、港湾ロジスティクス、フードテック、コンテンツの 17 分野。

地域未来AIの開発者・記事の著者の解説
17の戦略分野は、原文の注5に一覧があります。日本成長戦略で、国が官民投資を重点的に進める分野です。まず全体を一覧にします。
| No. | 分野 | このページでのグループ |
|---|---|---|
| 1 | AI・半導体 | デジタル・先端技術(93-2) |
| 2 | デジタル・サイバーセキュリティ | デジタル・先端技術(93-2) |
| 3 | 情報通信 | デジタル・先端技術(93-2) |
| 4 | 量子 | デジタル・先端技術(93-2) |
| 5 | 防衛産業 | 空・海・安全保障(93-3) |
| 6 | 航空・宇宙 | 空・海・安全保障(93-3) |
| 7 | 海洋 | 空・海・安全保障(93-3) |
| 8 | 造船 | 空・海・安全保障(93-3) |
| 9 | マテリアル(重要鉱物・部素材) | 素材・バイオ・医療(93-4) |
| 10 | 合成生物学・バイオ | 素材・バイオ・医療(93-4) |
| 11 | 創薬・先端医療 | 素材・バイオ・医療(93-4) |
| 12 | 資源・エネルギー安全保障・GX | エネルギー・国土(93-5) |
| 13 | フュージョンエネルギー | エネルギー・国土(93-5) |
| 14 | 防災・国土強靱化 | エネルギー・国土(93-5) |
| 15 | 港湾ロジスティクス | 空・海・安全保障(93-3) |
| 16 | フードテック | 食と文化(93-6) |
| 17 | コンテンツ | 食と文化(93-6) |
地域未来戦略は、この17分野を「3つの計画」の一番大きな型、戦略産業クラスター計画の起点にしています。17分野に関連する企業が地方に大規模な工場や研究所をつくり、そこに部品をつくる会社や人材が集まって「産業クラスター(産業の集まり)」ができる――というイメージです。
17分野以外の産業は対象外というわけではありません。17分野以外でも海外展開や国内トップシェアを目指す産業は地域産業クラスター計画、地域に根ざす多様な産業は地場産業成長プランで応援する、という役割分担です。
ポイント
- 17の戦略分野は、日本成長戦略で国が重点的に官民投資を進める17分野(注5に一覧)。
- 戦略産業クラスター計画は、17の戦略分野に関連する企業の大規模投資を起点として産業クラスターを形成する計画。
- 17分野以外の産業は、地域産業クラスター計画や地場産業成長プランで支援する。
よくある疑問
Q17の戦略分野はどこで決められたのですか?
原文では「成長戦略における17の戦略分野」とされ、日本成長戦略(地域未来戦略では「成長戦略」と略称)で位置付けられた分野です。各分野の詳しい投資の方向性は、日本成長戦略本部で策定される「官民投資ロードマップ」に示されるとされています。詳細は日本成長戦略の公表資料で確認してください。
93-2デジタル・先端技術 ― AI・半導体、サイバー、情報通信、量子#
QAI・半導体や量子は、地域未来戦略でどう扱われていますか?
答え:AI・半導体では、特定半導体の生産施設整備への支援や、半導体関連売上高15兆円超(2030年)のKPIがある。情報通信では、データセンターや海底ケーブル等の地方分散、ワット・ビット連携によるデジタルインフラ整備が挙げられている。量子では、量子暗号通信網の社会実装が第5節に挙げられている。

地域未来AIの開発者・記事の著者の解説
| 分野 | どんな分野か(一般的な説明) | 地域未来戦略の本文にある関連施策・目標の例 |
|---|---|---|
| AI・半導体 | 人工知能と、それを動かすコンピューターの頭脳である半導体チップ | 特定半導体の生産施設の整備に対する支援(p.16)/国内で半導体を生産する企業の合計売上高15兆円超(2030年、p.27)/半導体人材育成拠点形成事業(p.38)/自治体AX・地域AXの推進(p.25) |
| デジタル・サイバーセキュリティ | 社会のデジタル化と、それをサイバー攻撃から守る技術 | 地域のサイバーセキュリティ人材の育成、地域におけるサイバーセキュリティ対策の促進(第5節、p.47) |
| 情報通信 | 携帯電話網・光回線・データセンターなどの通信基盤 | ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業(p.27)/データセンター・海底ケーブル等の地方分散(p.27)/ワット・ビット連携等によるデジタルインフラ整備(p.17) |
| 量子 | 量子力学の性質を使うコンピューターや暗号などの技術 | 拠点分散促進に資する量子暗号通信網の社会実装(第5節、p.47、注55) |
このグループは、地方にとって「データセンターや半導体工場の立地」という形で関わってきます。たとえば「ワット・ビット連携」は、電力(ワット)と通信(ビット)を一体で考え、電力を確保しやすい地方にデータセンターなどを整備していく考え方です。
また、AIは17分野の一つであると同時に、地域未来戦略全体で「AX(AIトランスフォーメーション)」として、自治体や中堅・中小企業の人手不足を乗り越える手段に位置付けられています(AXと地域基盤)。
ポイント
- AI・半導体では、特定半導体の生産施設整備への支援や、半導体関連売上高15兆円超(2030年)のKPIがある。
- 情報通信では、データセンターや海底ケーブル等の地方分散、ワット・ビット連携によるデジタルインフラ整備が挙げられている。
- 量子では、量子暗号通信網の社会実装が第5節に挙げられている。
93-3空・海・安全保障 ― 防衛産業、航空・宇宙、海洋、造船、港湾ロジスティクス#
Q造船や航空・宇宙、港湾ロジスティクスは、地方とどう関係しますか?
答え:造船では、造船ドックの整備や、船舶・港湾荷役機械の生産能力拡大への支援が挙げられている。航空・宇宙では、ロケット射場のような民間クラスター拠点の整備や、小型無操縦者航空機(無人の航空機)の社会実装が挙げられている。港湾ロジスティクスでは、AIターミナルやサイバーポートによる港湾の生産性向上が第5節に挙げられている。

地域未来AIの開発者・記事の著者の解説
| 分野 | どんな分野か(一般的な説明) | 地域未来戦略の本文にある関連施策・目標の例 |
|---|---|---|
| 防衛産業 | 防衛装備品をつくる産業と、その部品・素材のサプライチェーン | 本文に個別の施策名は見当たりません(17分野の一つとして注5に記載) |
| 航空・宇宙 | 航空機・ドローン・ロケット・人工衛星など | ロケット射場のような民間クラスター拠点の整備(p.2、p.15)/小型無操縦者航空機の社会実装に向けた環境整備(p.31)/空飛ぶクルマの社会実装(第5節) |
| 海洋 | 海の資源・環境・空間を活用する産業 | 「稼ぐ藻場」の形成、海藻等の保全・再生によるCO2吸収固定対策(第5節)など、海に関わる施策 |
| 造船 | 船をつくる産業 | 造船ドックの整備(p.2、p.15)/船舶や港湾荷役機械の生産能力拡大に向けた設備投資・研究開発への支援(p.16)/海事産業の振興(第5節) |
| 港湾ロジスティクス | 港を拠点にした物流 | 「ヒトを支援するAIターミナル」「サイバーポート」等による港湾の生産性向上(第5節)/国際コンテナ戦略港湾政策(第5節)/CNP(カーボンニュートラルポート、注52) |
このグループは、海や空に面した地方と深く関わります。造船所や港は、大都市よりも地方に多くあります。原文の第1章では、戦略産業クラスター計画に必要な「鉄道や造船ドック、ロケット射場のような民間クラスター拠点の整備」を、各計画地域から具体的に提案されるものについて既存の予算とは別枠で大胆に進めるとしています(93-7参照)。
ポイント
- 造船では、造船ドックの整備や、船舶・港湾荷役機械の生産能力拡大への支援が挙げられている。
- 航空・宇宙では、ロケット射場のような民間クラスター拠点の整備や、小型無操縦者航空機(無人の航空機)の社会実装が挙げられている。
- 港湾ロジスティクスでは、AIターミナルやサイバーポートによる港湾の生産性向上が第5節に挙げられている。
93-4素材・バイオ・医療 ― マテリアル、合成生物学・バイオ、創薬・先端医療#
Qマテリアル(重要鉱物・部素材)や創薬・先端医療とはどんな分野ですか?
答え:マテリアルでは、経済安全保障に貢献する金属資源等の再資源化への投資促進支援が挙げられている。創薬・先端医療では、研究施設・共用設備の整備や知財戦略支援等が挙げられている。合成生物学・バイオは、17分野の一つとして注5に挙げられている。

地域未来AIの開発者・記事の著者の解説
| 分野 | どんな分野か(一般的な説明) | 地域未来戦略の本文にある関連施策・目標の例 |
|---|---|---|
| マテリアル(重要鉱物・部素材) | レアメタルなどの重要な鉱物や、製品に欠かせない部品・素材 | 経済安全保障の確保に貢献する金属資源等の再資源化に対する投資促進支援(p.16)/経済安全保障推進法に基づく特定重要物資の安定供給確保(第5節) |
| 合成生物学・バイオ | 生物の仕組みを設計・活用して、素材・燃料・食品などをつくる技術 | 本文に個別の施策名は見当たりません(17分野の一つとして注5に記載) |
| 創薬・先端医療 | 新しい薬や、再生医療などの先端的な医療 | 創薬・先端医療分野における研究施設・共用設備の整備や知財戦略支援等(p.17) |
マテリアルは、スマートフォンや電気自動車、半導体などに欠かせない「材料」の分野です。特定の国からの輸入に頼りすぎると、供給が止まったときに困ります。そこで、使い終わった製品から金属を回収して再び使う「再資源化」などが重要になります。原文では「経済安全保障の確保に貢献する」と書かれています。
創薬・先端医療では、研究施設や共用設備の整備が挙げられています。大学や研究機関のある地域に、研究と産業が集まる拠点をつくるイメージです。
ポイント
- マテリアルでは、経済安全保障に貢献する金属資源等の再資源化への投資促進支援が挙げられている。
- 創薬・先端医療では、研究施設・共用設備の整備や知財戦略支援等が挙げられている。
- 合成生物学・バイオは、17分野の一つとして注5に挙げられている。
93-5エネルギー・国土 ― GX、フュージョンエネルギー、防災・国土強靱化#
Qフュージョンエネルギーとは何ですか?GXや防災は地域未来戦略でどう扱われていますか?
答え:フュージョンエネルギーは核融合のことで、第5節に「早期実現と産業化を目指したフュージョン(核融合)拠点の形成」が挙げられている。GXでは、グリーン鉄等の製造プロセス転換支援や、次世代再生可能エネルギー等GX製品の製造への設備投資支援が挙げられている。防災・国土強靱化は、第2節の災害対応の強化や第5節の施策と関連する。

地域未来AIの開発者・記事の著者の解説
| 分野 | どんな分野か(一般的な説明) | 地域未来戦略の本文にある関連施策・目標の例 |
|---|---|---|
| 資源・エネルギー安全保障・GX | エネルギーを安定して確保しつつ、脱炭素(GX=グリーントランスフォーメーション)を進める | グリーン鉄等の排出削減が困難な産業のエネルギー・製造プロセス転換支援、次世代再生可能エネルギー等GX製品の製造に対する設備投資支援(p.16)/GX戦略地域制度、ワット・ビット連携の推進(第5節)/地域脱炭素推進交付金によるCO2排出量の削減(p.26) |
| フュージョンエネルギー | 核融合。太陽と同じように、軽い原子核どうしを融合させてエネルギーを取り出す技術 | 早期実現と産業化を目指したフュージョン(核融合)拠点の形成(第5節、p.46) |
| 防災・国土強靱化 | 災害に強い国土・まちをつくる技術と産業 | 防災・減災、国土強靱化の推進(第5節)/避難生活環境の抜本的改善、消防防災力の充実強化(第2節 l.災害対応の強化の促進) |
フュージョンエネルギー(核融合)は、まだ研究開発の段階にある「夢のエネルギー」とも呼ばれる技術です。原文の第5節では「早期実現と産業化を目指したフュージョン(核融合)拠点の形成」が挙げられています。研究拠点ができると、精密な部品や素材をつくる地元企業にも仕事が生まれる可能性があります。
GXは、脱炭素とエネルギーの安定確保を両立させながら、産業の競争力を高める取組です。製鉄のように二酸化炭素を多く出す産業の製造方法の転換や、次世代の再生可能エネルギー製品の製造への支援が挙げられています。
防災・国土強靱化は、地震や豪雨の多い日本ならではの分野です。災害に強いまちづくりは、持続可能な生活インフラのページでも扱っています。
ポイント
- フュージョンエネルギーは核融合のことで、第5節に「早期実現と産業化を目指したフュージョン(核融合)拠点の形成」が挙げられている。
- GXでは、グリーン鉄等の製造プロセス転換支援や、次世代再生可能エネルギー等GX製品の製造への設備投資支援が挙げられている。
- 防災・国土強靱化は、第2節の災害対応の強化や第5節の施策と関連する。
93-6食と文化 ― フードテック、コンテンツ#
Qフードテックやコンテンツは、地方の産業とどうつながりますか?
答え:フードテックは、A・B・Cの3つの計画の支援策すべてに関連施策がある。コンテンツでは、アニメ等を核とした拠点による海外展開・観光客誘致や、「コンテンツ地方創生拠点」200か所(2033年度)のKPIがある。どちらも、地方の農林水産業・食品加工業や観光と結び付きやすい分野。

地域未来AIの開発者・記事の著者の解説
| 分野 | どんな分野か(一般的な説明) | 地域未来戦略の本文にある関連施策・目標の例 |
|---|---|---|
| フードテック | 食(フード)と技術(テクノロジー)を組み合わせた新しい食品・生産方法 | フードテック等の社会実装に係る設備等の整備への支援(p.16)/地域の食や食文化とフードテック等の組合せによる産業振興(p.20)/スマート農林水産技術やフードテック、新品種等の現場への導入実証(p.22) |
| コンテンツ | アニメ・マンガ・ゲーム・映画・音楽など | 海外展開や観光客誘致に向けたアニメ等のコンテンツを核とした拠点の取組(p.17)/「コンテンツ地方創生拠点」の選定件数200か所(2033年度、p.26)/コンテンツ分野の人材育成への支援(p.24)/日本博による文化コンテンツの拡充(第5節) |
この2つは、17分野の中でも地方の強みと特に結び付きやすい分野です。
フードテックは、地域の農林水産業や食品加工業とつながります。原文では、戦略産業クラスター計画(A)だけでなく、地域産業クラスター計画(B)や地場産業成長プラン(C)の支援策にも登場します。たとえば、地域の特産品に新しい加工技術を組み合わせて、海外に売れる商品にする、といった取組です。
コンテンツは、アニメの舞台になった町への「聖地巡礼」のように、観光と結び付きます。原文では、アニメ等のコンテンツを核とした拠点で海外展開や観光客誘致を進めることや、「コンテンツ地方創生拠点」を2033年度に200か所選定するKPIが示されています。
ポイント
- フードテックは、A・B・Cの3つの計画の支援策すべてに関連施策がある。
- コンテンツでは、アニメ等を核とした拠点による海外展開・観光客誘致や、「コンテンツ地方創生拠点」200か所(2033年度)のKPIがある。
- どちらも、地方の農林水産業・食品加工業や観光と結び付きやすい分野。
93-717分野で国が「一歩前に出る」 ― 別枠のインフラ・拠点整備#
Q17の戦略分野の投資に、国はどのように支援するのですか?
答え:17の戦略分野は、世界共通の課題解決に資する製品・サービス等を目指す産業として、国が一歩前に出て大胆な投資を誘引する。戦略産業クラスター計画では、インフラ整備、鉄道・造船ドック・ロケット射場のような民間クラスター拠点の整備、17分野を支えるサプライチェーン投資を、各計画地域からの具体的な提案について既存の予算とは別枠で進める。『「強く豊かな日本」投資枠』も活用して推進する。
原文 地域未来戦略 (p.6)
具体的には、世界共通の課題解決に資する製品・サービス等を目指し、成長戦略における 17 の戦略分野に位置付けられる産業については、国が一歩前に出て大胆な投資を誘引し、戦略的に各地方に産業クラスターを形成する。
原文 地域未来戦略 (p.1〜2)
これらの計画を実現していくため、地域未来戦略に基づく投資は、新たに設ける『「強く豊かな日本」投資枠』も活用して強力に推進をしていく。また、戦略産業クラスター計画に関しては、「官民投資ロードマップ」に記載の「危機管理投資」、「成長投資」を起爆剤に、それを支えるインフラ整備や、産業クラスター形成に必要な鉄道や造船ドック、ロケット射場のような民間クラスター拠点の整備、17 の戦略分野を支えるサプライチェーン投資について、各計画地域から具体的に提案されるものについて、既存の予算とは別枠で大胆に進める。あわせて、地域発のアイデアに基づく、地域産業クラスター計画や地場産業成長プランを強力に推進するため、それを支えるインフラ整備を同様に進めるとともに、地域未来交付金を拡充して、地方公共団体が主体的に行う投資促進、販路拡大支援、経営力向上のためのソフト支援策等を支援し、地方公共団体と連携して地域発のアイデアを積極的に後押しするため、国の中堅・中小企業向け設備投資補助金や人材育成支援策に地域未来枠を設けるべく検討する。

地域未来AIの開発者・記事の著者の解説
1つ目の原文は、17分野の産業について「世界共通の課題解決に資する製品・サービス等を目指す」産業と位置付け、国が一歩前に出て大胆な投資を誘引し、戦略的に各地方に産業クラスターを形成する、と書いています。
2つ目の原文は、そのためのお金の話です。整理すると次のとおりです。
| 何を | どうする |
|---|---|
| 地域未来戦略に基づく投資全体 | 新たに設ける『「強く豊かな日本」投資枠』も活用して推進 |
| 戦略産業クラスター計画のインフラ整備、鉄道や造船ドック、ロケット射場のような民間クラスター拠点の整備、17分野を支えるサプライチェーン投資 | 「危機管理投資」「成長投資」を起爆剤に、各計画地域から具体的に提案されるものを既存の予算とは別枠で大胆に進める |
| 地域産業クラスター計画・地場産業成長プラン | 支えるインフラ整備を同様に進め、地域未来交付金を拡充。補助金や人材育成支援策に地域未来枠を設けるべく検討 |
17分野の投資は、民間企業だけではリスクが高く、十分な投資が発生しないおそれがあるため(Aの支援策)、国が補助制度やインフラ整備で後押しする、という考え方です。
ポイント
- 17の戦略分野は、世界共通の課題解決に資する製品・サービス等を目指す産業として、国が一歩前に出て大胆な投資を誘引する。
- 戦略産業クラスター計画では、インフラ整備、鉄道・造船ドック・ロケット射場のような民間クラスター拠点の整備、17分野を支えるサプライチェーン投資を、各計画地域からの具体的な提案について既存の予算とは別枠で進める。
- 『「強く豊かな日本」投資枠』も活用して推進する。
よくある疑問
Q市町村が17の戦略分野の計画に関わることはできますか?
戦略産業クラスター計画は内閣官房及び経済産業省が策定し、候補プロジェクトの提案は都道府県から受け付けます。市町村が直接の策定主体になるわけではありませんが、立地地域として都道府県と連携することになります。地域の産業を伸ばす市町村の計画としては、地場産業成長プランがあります。
Q17分野に関係する地元企業も支援を受けられますか?
原文の基本的考え方では、地域の産業のサプライチェーンを支える中堅・中小企業の役割を重視するとしています。部品や素材を供給する地元企業は、戦略産業クラスターの一部になり得ます。個々の支援策の対象かどうかは、各補助金などの公募要領で確認してください。
出典・参考資料
- 内閣官房「地域未来戦略」(令和8年7月21日閣議決定)本文 p.1〜2(注5)、p.6〜7、関連施策 p.16〜30・p.45〜49: https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/chiikimirai/pdf/20260721_honbun.pdf
- 各分野の詳しい投資の方向性は、日本成長戦略の「官民投資ロードマップ」等で確認してください。
出典:「地域未来戦略」(令和8年7月21日閣議決定)(内閣官房ホームページ)(https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/chiikimirai/pdf/20260721_honbun.pdf)を加工して作成。「原文」欄は原文のまま掲載し(改行・脚注の位置のみ読みやすく整理)、見出し・解説・ポイント・Q&Aは村井宗明/日本DX応援団が作成しました。